このSSはとらハ3とD→A:BLACKのクロスオーバーです。

主人公の設定としてはALLエンド後でフリー……かな?

読めばわかることですが微妙なところです。

そんな曖昧なのは嫌だという方は読まないことをお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の望んだ世界

 

プロローグ

 

 

 

 

 

 

 

 

真っ暗な世界。

どこからも光が指すこともなく、見渡す限り真っ暗な世界。

そんな世界の中心に彼…高町恭也は一人立っていた。

なぜこんな場所にいるのかは恭也にもわからない。

ただ、なにもわからないまま恭也は立っていた。

 

「ここは……どこなんだ?」

 

そうぽつりと呟く。

その言葉に答えるものは誰も居ない。

恭也は誰も居ないその場所で自分の大切な人たちを思い浮かべる。

 

「みんな……」

 

自分が自らの身を犠牲にしてでも守りたかった者達。

しかし、守りきれなかった者達のことが恭也の頭に浮かぶ。

桃子、美由希、フィアッセ、晶、レン、そしてなのは。

家を爆弾で吹き飛ばされ、命を失った恭也が家族と呼べる人達。

那美、自らの身を挺してまで妖狐を救おうとし、命を落とした友人。

ノエル、主を守るためにその身を捧げ、未だ目覚めることない心を持った自動人形。

忍、ノエルを失ったショックで今も立ち直ることがなく、塞ぎこんでしまっている親友。

美沙斗、家族を……そして娘を殺され、再び修羅に落ちた叔母。

皆、恭也の元から離れ、いなくなった。

 

「俺は……ただ…」

 

守りたかった……そう、呟く。

なんでこんなことになってしまったのか。

なんで皆が死に、残された者が悲しまなければならないのか。

恭也の中ではその二つがぐるぐると回っていた。

 

『あなたはどんな世界を望むの?』

 

突然、どこからか声が聞こえてきた。

それは妙に幼さを残し妙に大人びた少女のような……そんな声。

恭也はその声に驚くことも無く答える。

 

「皆が…幸せで……悲しむことの無い……そんな…世界」

 

『それがあなたの望む世界?』

 

「ああ……」

 

『なら…あなたはその世界で、幸せになることはできるの?』

 

「ああ……」

 

恭也ははっきりとした声で答えていく。

 

『そう……』

 

そう呟く声はどこか妙に辛そうで、寂しそうあった。

しばらく間が空き、その声ははっきりとした声で言う。

 

『じゃあ、その世界を……あなたの望む、そんな世界を……あなたが作ればいい』

 

「どういう……ことだ」

 

その言葉の意味がわからず、恭也は問う。

 

 

 

『あなたはこれからあなたの望んだ世界に行く』

 

 

 

『それはあなたの夢であり、幻でもある』

 

 

 

『でも、あなたにとってはそこが現実となる』

 

 

 

その声はそう詩のように淡々と告げていく。

 

 

 

『そこはあなたが望めば、留まることも…壊すこともできる……そんな世界』

 

 

 

『それを決めるのは他の誰でもない……あなた』

 

 

 

『その世界に留まっても、その世界を壊しても……私は…いえ、誰もあなたを責めたりはしない』

 

 

 

そう言うと次第にその声小さくなっていき、恭也は意識を保てなくなってくる。

 

 

 

『もうすぐあなたはその世界に降りる』

 

 

 

『あなたはその世界で迷い、悩み、そして孤独を感じることがあるかもしれない』

 

 

 

『でも……忘れないで』

 

 

 

『私はあなたといつも、どんなときでも共にあるということを』

 

 

 

『忘れないで……恭也』

 

 

 

その言葉と同時に恭也の意識は闇の中に落ちた。

 

 

 

意識が戻ったとき、恭也は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高町家にいた。

 

 


あとがき

 

 

D→A:BLACKとのクロスオーバーを書いてみました。

【咲】 どうでもいいけど、なんか暗いわね。

そのほうが書きやすくてね。

【咲】 たまにはコメディとか書こうとは思わないわけ?

文才ないから無理だ!!

【咲】 そこまで開き直られると逆に何も言えなくなるわね……。

お褒めに預かり恐縮です。

【咲】 褒めてないわよ。

しってるよ。

【咲】 なんか今日のあんたムカつくわね……。

まあ、そんな日もあるということさ。では、今回はこの辺で。

【咲】 また次回お会いしましょう^^




もの凄い始まり方をした訳だけど。
美姫 「ちなみに、このD→A:BLACKは知ってる?」
いや、知らなかった。
という訳で、これからどうなるのか楽しみ。
美姫 「恭也に話し掛けてきた声とは誰なのかしらね」
ああ。
ちなみに、今回は二本頂いている。
美姫 「それじゃあ、早速次回ね」



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