―???視点―

 

 

喉が……渇いた。

一杯飲んだはずなのに、全然飲み足りない。

 

「……」

 

手が、ベトベトな液体で真っ赤になってる。

喉の渇きに耐えられないから、手を口元に持ってきて舐めてみた。

 

「……美味しくない」

 

すぐに舌を引っ込めた。

ずっと前までは美味しく思ってたはずなのに、手についたそれは美味しく感じない。

それどころか……余計に喉が渇くような感じがする。

なんでかな?

 

「……」

 

ちょっとだけ考えたけど、なんでかは分からなかった。

だから、体が求めるままにもう一度匂いを辿って歩くことにした。

奥の、奥のほうから手についた液体と同じものの匂いがする。

そっちなら、この喉の渇きを潤してくれるかもしれない。

 

「……」

 

だから、匂いがするほうに歩き続ける。

途中で会った人は全部、何かを言って私に襲い掛かってくる。

なんでだろ……そう思うけど、聞くことなんて出来ない。

襲い掛かってきた人たちは皆、何も言えなくなってるから。

 

「……あ」

 

匂いが強くなった。

きっと、求めてる物が近いんだと思う。

そう思ったら、歩く足が自然と速くなってた。

でも、匂いがだんだん強くなってようやくありつけると思ったのに、また私の前に誰かが現れた。

白衣……だったかな?

そんな名前の真っ白な服を着たその人は、通せんぼするように目の前に立っていた。

でも、他の人たちとは違ってその人は立ってるだけだった。

何か言ったり、襲い掛かってきたり……そんなことしないで、ずっと立ったままだった。

 

「ようやく見つけたぞ、馬鹿娘」

 

……あれ?

この声……どこかで聞いたことがある。

それも、ずっと前から……ずっと、ずっと聞いてきた気がする。

この体が出来てから?

試験管の中にいたときから?

ううん……きっと、この世に生まれたときからだと思う。

そう思ったら、喉の渇きなんて忘れて、自然とそれが口から出てた。

 

「……パパ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メンアットトライアングル!2〜永久に語り継がれし戦士たち〜

 

第三十五話 歪んだ理想と目覚めし者

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋を出たすぐの廊下で対峙し合うカールたちとワイザー。

一様に警戒を露にするカールたちとは違い、ワイザーは妖しげ笑みを浮かべていた。

その笑みが、カールたちの警戒心を更に掻き立てることとなる。

 

「我が計画を見破ったばかりか、我の正体を掴むとは……人間にしては中々のようだな」

 

ウィルヘルムと名乗っていたときとは明らかに違う喋り方。

おそらくはそれが素の喋る方なのだろうが、いきなり変わったことには違和感を覚えざるを得ない。

だがしかし、これがワイザー・ドラクールという男なのだと考え、違和感をすぐに拭い去った。

 

「なんで……リィナを狙う?」

 

「なんで? ……ああ、そうか。 貴様はあのときいなかったのだったな」

 

くっくっくっ、と不快感を煽る様に笑い、ワイザーをカールの言葉に対する答えを口にする。

 

「我が理想のため、あれの持つ魔女の血を手に入れるためだ」

 

「それって、あの時言ってた……ハンターたちの永遠の繁栄っていうののこと?」

 

「ふふふ、記憶力もちゃんとあるようだな。 その通りだ……だが、それはあくまで奴らを騙す表向きの理由でしかない」

 

言葉の後、何が可笑しいのか、ワイザーは顔に手を覆うように当てて笑う。

そして、笑いを収めると共に手を下ろして先ほどの言葉の続きを口にする。

 

「我が真の理想は……この世を溢れんばかりの魔物で満たし、その頂点に君臨すること。 この世界の、王になることなのだよ」

 

「そんな……そんなことっ」

 

「できるはずがない、か? 確かに、今のままならば不可能だろう……だが、魔女の血をこの手に入れ、我が力を取り戻したのならば不可能ではないのだよ」

 

再び笑いを浮かべ、後ろのほうに隠れるようにいるリィナへと視線を向ける。

向けられた視線にリィナは酷く青褪め、内から襲い来る恐怖からの震えを抑えるので精一杯だった。

それにいち早く気づいたレイナは、リィナをその視線から護るように立ちはだかり、ワイザーを睨みつける。

 

「絶対にさせない……そんな歪んだ理想のためにリィナを利用するなんて!」

 

「ふ……貴様ら如きが許さずとも、我がすることに変わりなどない。 今、この場で、我が手に魔女の血を」

 

「なら、僕たちがあなたを倒す……リィナを、護るために」

 

カールと同じだというように、皆は各々の武器を構えることで自身の意思を示す。

それにワイザーは小さく愚かなと呟き、腰に携えている剣を右手で抜いて構える。

 

「ならば、掛かって来るがいい。 貴様らの希望と言う光を、絶望の色で染め上げてやろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カールたち対ワイザーの戦いが始まった最中、地下水路の隠し部屋からは異質な空気が流れていた。

魔法で隠蔽され、扉自体にも封印が掛けられているにも関わらず、扉の隙間からは嫌悪感を煽るような空気が漏れ出る。

そして、その空気の元となる部屋の内部は、怖気が走るほどに黒みがかった赤で染め上げられていた。

床も、壁も、すべてが一片の隙間も無いほどに、染め上げられていた。

 

『我が目覚め……来たる』

 

部屋を染め上げた原因である物、禍々しいと言えるような形をした一振りの剣。

台座の宙に浮くように佇み、二つの輪に囲まれているその剣は、怖気の走るような黒い気を発している。

 

『我が僕の帰還をもって……我の目覚めは来たる』

 

室内に響くその声と同時に、剣の周りの地面から赤い液体が天に昇るかのように複数立ち上る。

そして、立ち上った液体は人型を為し、ゆっくりと剣へと歩み寄っていく。

 

『戻れ……我が内に』

 

歩み寄ったそれらは、再び液状に変わって剣へと吸い込まれていく。

すべてが吸い込まれた後、剣は強く、そして禍々しい赤の光を発する。

その光が発せられ始めて数秒、剣を取り囲む魔力の輪にビキビキと音を立てて罅が入る。

 

『戒め解かれ……我が力は、真の意味で覚醒を為す』

 

輪が一つ、音を立てて砕け散る。

もう一つの輪も、すでに全体へと罅が行き渡っており、砕けるのも時間の問題だ。

破片が落ちるように最後の輪がゆっくりと崩れていく中、輪が囲む剣が発する光は更に強くなる。

そして遂に最後の輪も、小さな音を立てて砕け散り、魔力の粒子となって空気中に黙散した。

 

『我が意思、我が姿を形作りしは……』

 

言葉は途中で途切れ、突然宙に浮く剣の柄を人の手が掴む。

誰もいなかったはずなのに伸びてきた手を辿れば、そこには一人の男が最初からいたかのように佇んでいた。

腰ほどまである赤みがかった長髪を大きな特徴とした、そんな男が立っていた。

 

「ホグニの、怨念なり……」

 

手に掴んだ剣を、男はゆっくりと台座から自身の腰へと移動させる。

剣を腰へと収めると男はそこにもう用は無いと言わんばかりに出口へと向き、歩き出す。

そして扉の前に立つと、扉に右手の平を当てる。

 

「愚かな……我が力、この程度の封で阻めはできぬ」

 

発せられた言葉と同時に、当てた手の平には魔力が収束する。

その収束した魔力はすぐに解き放たれ、扉はドカンッと大きな音を立てて砕け吹き飛ぶ。

扉が派手に吹き飛ぶのを見た後、男は当てていた手の平を少しだけ見てから部屋を出て歩き出す。

 

「我が目覚めは……古の再来。 大地に生きる者は、再び絶望の運命を辿る」

 

男がどこに向かって歩いているのかはわからない。

そもそも、目的と言える場所があるのかどうかもわからない。

ただ男は、足音を立てることなくゆっくりと歩き続けるだけだった。

 

「抗うこと無かれ……世界が定められた運命から逃れる術など、ないのだから」

 

男はその言葉を残して、暗がりへと姿を消していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ……」

 

カールは自身の得物を握り締め、ワイザーを睨みつける。

戦いが始まってまだほとんど経ってはいないが、ワイザーの力は戦い始めてすぐに把握できた。

本人は大半の力を失っていると言っていたが、その力は規格外と言ってもいいくらいのもの。

リィナを守るためレイナを抜かし、戦うのが四人ということではあるが、おそらくは五人でも力の差はまるで変わることはないだろう。

 

「はああぁぁぁ!!」

 

 

綾小路流薙刀術 陣風

 

 

ワイザーへと放たれる切り上げから回し斬りへの連続技。

しかし、ワイザーはその動きを読んでいるとばかりに容易く避け、瞬時に静穂の懐へと潜り込む。

 

「っ!」

 

「死ね……」

 

懐に潜り込んだワイザーは右脇下段に構える剣を斬り上げという形で振るおうとする。

だが、それが放たれる寸でで遠距離から飛来した矢がワイザーの行動を中断させる。

その隙に、静穂は後方へと下がって体勢を立て直し、再びワイザーへと斬りかかる。

 

「何度来ようとも、所詮は無駄な足掻きだ」

 

リゼッタによる弓の後方支援、カール、静穂、蓮也による休みない攻め。

それなりの時間を有し、それなりのチームワークを発揮して戦いを挑む四人。

だが、そのチームワークもワイザーの強すぎる力を前に、ほとんど無力と化していた。

 

「はぁ……はぁ……」

 

「どうした……もう終わりか?」

 

余裕を見せるワイザーに、内心から苛立ちのような感覚がくるのがわかる。

そしてそれは全員が一様に浮かべていたが、カールは特に強い苛立ちを抱いていた。

 

(こいつのせいで……キャサリンはっ)

 

その思いが、苛立ちを強くする原因だった。

直接的にキャサリンを手に掛けたのは別の者だ。

だが、ハンター協会を操って追っ手を差し向けたりしなければ、キャサリンが死ぬことはなかったかもしれない。

故に間接的にではあるが、キャサリンを殺したのはワイザーだと言っても過言ではない。

そのキャサリンの仇を討つことができないことに、カールは苛立ちを隠すことができないのだ。

 

「くくく……いいぞ、貴様らのその目。 遠き日の事を、思い出させる」

 

「……」

 

「大きすぎる力を前に苛立ち、絶望していく人間の目。 いい……実に、いい」

 

苛立ちを、嫌悪感を煽る笑みを浮かべ、ワイザーをそう口にする。

そして再び右手に握る剣を構え、挑発的な笑みへと変えて口を開く。

 

「さあ来るがいい、人間共。 あのときのように、我が再び絶望を刻み込んでやろう」

 

挑発に乗るのは本来利口とは言えない。

だがしかし、明らかな挑発を前にして我慢できるほどカールたちは利口ではない。

故に、手に持った得物を構え、ワイザーへと再び攻め入る。

 

「てえっ!」

 

声と共に薙刀を力一杯横に一閃するが、ワイザーはまるで軽いと言わんばかりに剣で受け止める。

しかし、受け止められることを承知で振るったものであり、本命はその後だった。

 

「はっ!」

 

静穂の後方、脇から伸びてきた長棍による突きが一直線にワイザーへと迫る。

さすがにワイザーもそれは予想外の攻撃だったが、何とか薙刀を弾くと同時に横へと飛んで避ける。

だが、それに追い討ちをかけるようにリゼッタの手から放たれた複数の矢がワイザーへと飛来する。

 

「ぬぅっ……」

 

唸るような声を上げて、ワイザーは目にも止まらぬ速さで剣を振い、飛来する矢をすべて叩き落す。

本来なら驚くべきことだが、ワイザーの実力はすでにわかっているため、驚くことなどせずすぐに攻め入る。

間を置くこと無い猛攻、それは先ほどと同じだが、先ほどと違いワイザーを追い込むことができている。

討てる……そういう考えが、その状況から浮かび上がる。

しかし……

 

「遊びは、この辺りにしておこう」

 

その言葉が聞こえると同時に、ワイザーの姿が急に消える。

そして消えた直後、前衛として攻め入っていたカール、静穂、蓮也の三人の体が後方へと吹き飛んだ。

一体何が起こったのかわからず、身を襲う強い痛みに顔を顰めながら倒れた身を起こす。

 

「くっ……」

 

「中々に面白かったぞ……だが、お遊びはもうおしまいだ」

 

そう言いつつ、ワイザーはゆっくりと一番近くで倒れるカールへと歩み寄る。

そして、近場に寄ったところで剣を大きく振りかぶる。

 

「何も救えぬ無力さに絶望しながら、死ぬがいい」

 

口にすると共に、ワイザーは振り上げた剣をカールに向けて振り下ろそうとする。

刃が自身へと迫る瞬間、カールは恐怖を抱くわけでもなく、ただ一つの言葉を頭に浮かべた。

 

(キャサリン……ごめん)

 

仇を討てなかった……それに対するキャサリンへの謝罪。

自身の死が迫る瞬間にその言葉を頭に浮かべ、来るであろう痛みに目を閉じた。

それに対してレイナたちはカールの名を叫び止めようとするが、あまりにも行動が遅すぎた。

故に助けることも叶わず、カールの死という結果が皆の脳内に浮かび上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、その結果は次の瞬間、覆されることなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バキンッ、そう音を立てて、振り下ろされた刃がカールに届く前に折れ砕ける。

その音にカールは目を開け、目の前で起こった突然の出来事に驚きを浮かべる。

それは駆け寄ろうとしていたレイナたちも、剣を振り下ろしたワイザーでさえも同じだった。

 

「間に合ったわね……」

 

驚きを浮かべ固まる一同の耳に突然聞こえた聞き覚えのある声。

後方から聞こえたそれに一同が振り向き視線を向けた先には、予想通りの人物の姿があった。

 

「ミ、ミラ先生……」

 

「俺たちもいるぞ」

 

「きょ、恭也先生に学園長先生……それに」

 

「お父……さん」

 

四人の突然の出現に、カールたちは驚きを隠せない表情だった。

だが、その中でもっとも驚きを与えたのは、レイナとリィナの父であるロレンツの姿があったこと。

なんで非戦闘員であるロレンツまでもがこの場にいるのか、それがわからず皆は一様に混乱を抱いた。

 

「ロレンツさん……リィナさんを連れて後ろに下がっていてもらえますか?」

 

「……わかりました」

 

レイナに守られているリィナを連れ、ワイザーから目を離さないように恭也たちの後ろへと下がる。

そして、下がると同時にリィナへと顔を向け、大丈夫かと問いかけながら安心させるように笑みを浮かべる。

 

「どうして……ここに」

 

「子供が危ない目に合っているのに、親が何もしないわけにはいかない。 子を守るのは、親の務めだからな」

 

「……馬鹿。 もういい歳なんだから、無茶なことしないでよ」

 

反発するような言葉を口にするが、その声には以前のような刺々しさは感じられない。

そのことに、ロレンツは内心で驚きを浮かべるも、なるべく表面には出さずに笑みを浮かべ続け、優しくリィナの頭を撫でる。

それにリィナは安心感を覚えたのか、少しの涙を浮かべてロレンツへと抱きついた。

抱きついてきたリィナをロレンツは抱きとめて、優しく、優しくリィナの頭を撫で続けた。

そんな二人を恭也たちは微笑ましげな目で少しだけ見た後、今ある問題を解決するため、問題の元凶へと視線を移す。

 

「ウィルヘルム……いえ、この場合ワイザー・ドラクールと言ったほうがいいかしら?」

 

「ほう……貴様らも我が正体を見抜いていたか」

 

「ああ……と言っても、気づいたのはついさっきの事だけどな」

 

ワイザーという名前は、本来なら恭也たちが知っているわけがない。

だが、隠し部屋に置かれていた一通の手紙を見つけたことで恭也たちの考えていたことの全てが繋がった。

その手紙とは、シーラがカールに宛てた手紙のこと。

カールは手紙を読み終わった後、その手紙が挟まれていた本の置いてあった棚に無造作に置いて部屋を去った。

故に隠し部屋に再び入ったジャスティンにより再び発見された手紙は、再び封が開けられることなく今までジャスティンの手にあったのだ。

シーラという名前自体はよく知っているし、手紙を読んだ後のカールの様子から重要な何かが書かれているのではと思い、恭也たちは再び手紙を封を開けて手紙を読んだのだ。

そして、そこに書かれていたシーラの語る事実と、今回の事件に対する恭也たちの考えが繋がったのだ。

その事実が繋がったことで恭也たちはワイザーの狙いがリィナであると気づき、すぐさまこの場に急行してきたというわけだった。

 

「なるほどな……そこの小僧小娘たちならば賢い程度で済ますが、貴様らにはさすがというべきだろうな」

 

「なに……」

 

「くくく……教団から要注意するように勧告された、『冥界の帰還者』である者たち……貴様らには特に注意を払っておくべきだったな」

 

ワイザーをそう呟きつつ笑みを浮かべ、折れた剣を地面に投げ捨てる。

口にされたワイザーの言葉に含まれる知らない単語に恭也たちは疑問を抱くも、ワイザーを討つことが先決と考え得物に手を掛ける。

だが、得物を手に掛けて攻め入るよりも早く、ワイザーの足元には魔法陣が浮かび上がる。

 

「これだけの人数、そして『冥界の帰還者』も加わったとなれば……残念だが、ここは引かせてもらうとしよう」

 

「まてっ!」

 

ただ走るだけでは間に合わないため、恭也は神速を発動しようとする。

しかし、神速の発動よりも展開された魔法の発動のほうが速かったため、光と共にワイザーの姿はその場から消え去った。

 

「やられたわね……まさか、転移魔法を無詠唱で行えるとは思わなかったわ。 こんなことなら、結界を張っておくべきだった」

 

「まあ、ミラでさえ出し抜かれたのだから、しょうがないと割り切るしかない。 それに、最低限の目的は達成できた」

 

悔しがるミラにそう返して、恭也は得物に掛けていた手を下ろす。

そして、ミラとジャスティンはカールたちの傷を癒してから、その場でその後のことを話し合う。

深追いをすべきではないし、転移魔法を使われた以上、学園内にワイザーがいない可能性もある。

しかし、残っているのならば野放しにすることはかなり危険なことだ。

だが再び探すのならば、ワイザーの目的であるリィナを厳重に守る必要も同時に出てくる。

それらをどうするかを皆はしばしの間、その場で話し合っていた。

そして、それが十数分ほど続き、ようやく方針が決まりかけた矢先……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃああああああぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこからか、その悲鳴が皆の耳に聞こえた。

 

 


あとがき

 

 

さて、突然だが次回は最終話だ。

【咲】 ふ〜ん。

【葉那】 へ〜。

あれ? 思ったよりも反応が薄い……。

【咲】 ていうか、あと三、四話で最終話ってあんた自身が前に言ってたし。

……言ったっけ?

【咲】 思い出させて上げましょうか?

いやいやいや、結構でございます!! だから指をポキポキ鳴らしながら近づかないでーーー!!

【咲】 はぁ……で、ようやく次回は最終話ってことだけど、どんな話なわけ?

あ〜、答えたいのは山々だが、次回は最終話ということで予告はなしの方向で。

【葉那】 なんで〜?

最終話だからさ、予告がないほうが楽しめると思ってな。

【咲】 ふ〜ん……でもそれって、前からでも言えることじゃない?

ま、まあ、それは確かに言えるけどな。

【葉那】 じゃあ今回も言っちゃえばいいのに。

いや、今回は次回をお楽しみにということで予告はなしと決めたのだ! これはお前らに何を言われようとも曲げん!!

【咲】 生意気〜……てりゃ!

げばっ!!

【葉那】 ま、言う気が無いなら別にいっか〜。

【咲】 そうね。

な、なら殴るなよ……。

【咲】 生意気な態度見せるからよ。

理不尽だ……。

【咲】 (無視)じゃ、今回はこの辺でね〜♪

【葉那】 また次回会おうね〜♪

うぅ……いつもながら酷い扱いだ。

【咲&葉那】 じゃあね〜♪




辛うじて追い返すことができたって所かな。
美姫 「まあ、恭也たちが来たから用心して逃げたんだけれどね」
うーん、地下では地下で何か起こっているし、最後には悲鳴が。
美姫 「ああ、もう何がどうなってるの」
気になる〜。
美姫 「次回も待ってるわね」
ではでは。



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