翌日の朝、カールとレイナと静穂、そして食堂で合流したリィナとリゼッタは思わぬ光景を目にした。

それは、どこか暗い影を纏わせながら寂しく食事をする恭也の姿。

その周りにはいつものようにミラも蓮也も綾菜の姿さえも見えず、言うなれば孤独という言葉が当てはまる光景。

五人は一体何ごとかと思い、食事の乗ったトレイを持ちながら恭也のところへ近づくと、恭也はゆっくりと顔を上げて力なく挨拶を口にする。

 

「ああ、カールたちか……おはよう」

 

「お、おはようございます。 あ、あの、どうかしたんですか?」

 

「何がだ……?」

 

「いや、なんていうか、今日の恭也先生はなんかすごく暗い雰囲気が……」

 

「いつも、こんな感じだと思うが……」

 

「あ〜……」

 

カールは少し困ったような表情を浮かべ、とりあえず皆と共にそのテーブルに腰掛ける。

そして一斉に食事を取り始めるのだが、やはり恭也の重苦しい雰囲気のため料理の味を感じることは出来ない。

しかもいつもなら雑談なりなんなりするのだが、その空気のせいで皆は口を開くことが出来ない。

そのため、カールはとりあえずこの沈黙を打破しようと自ら恭也のそれを口にする。

 

「あの……ミラ先生たちは、どうしたんですか?」

 

その質問に、恭也はぴくっと反応して食事の手を止める。

その反応に恭也のこの様子はミラたちに理由があるということは一目瞭然だった。

恭也が食事の手を止めてから返答を待つこと数分、恭也は重たい口を開いてそれを語りだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メンアットトライアングル!2〜永久に語り継がれし戦士たち〜

 

第十五話 夫婦喧嘩を収めしは……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―回想―

 

 

蓮也と綾菜をレイナたちに預け、部屋へと戻った恭也はミラにそのことを報告した。

すると、初めは若干の笑みを浮かべていたミラの表情は徐々に怖いほどの無表情へと変わっていった。

そんな恭也でさえかなりの恐怖を感じる無表情で、ミラは短く恭也に正座をするように命じ、説教が開始した。

 

「あれほど言ったのに……一体何を考えてるのよ、恭也!!」

 

「いや、だから……」

 

「あの子たちはまだ十歳……子供なのよ!? そんな歳の、しかも私たちの子供に……なんでそんな危険なことさせるのよ!!」

 

「あ〜、あのな、ミラ……」

 

「そもそも恭也は鍛錬鍛錬って親らしいことを一つもしてない。 いい? 子供にとって親っていうのは――」

 

恭也の言葉にまるで聞く耳を持たず、ミラの説教はこの後二時間近く続いた。

二時間近く正座をしたりするのは恭也にとって苦痛ではないのだが、ミラの説教時はなぜか辛く感じる。

しかもミラの言っているのことは本来親として子供にしてやることであるため、恭也にとってはかなり耳が痛い。

そんなかなりの苦痛な説教が終わったと同時にミラは恭也に立つように命じ、恭也はちょっと足が痺れるのを感じながらも立ち上がる。

そして、立ち上がった恭也の手をミラは取って部屋の扉前へと連れて行き、部屋から追い出して鍵を閉める。

 

「お、おい、ミラ!」

 

「忠告したとおりしばらく恭也とは口聞かないから! それと部屋に出入りするのも禁止よ!」

 

その後、いくら恭也が扉越しに呼びかけてもミラの返答が返ってくることはなかった。

そのため、しょうがなくその日は職員室のソファーで一人寂しく一夜を明かすことにした。

明日には、ミラの機嫌が直っていることを祈って……。

 

 

 

 

 

―回想終了―

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「あ、あはははは……」」」」」

 

説明を聞いた五人はどう言って良いのかわからず乾いた笑いを浮かべる。

実際面、蓮也と綾菜と共に冒険することを承諾した自分たちにとっても関係ない話ではない。

しかも、恭也の様子を見る限りでは、ミラの怒りは今だ静まってはいないようだった。

 

「そ、それで、どうするんですか? やっぱり二人が冒険するのを止めさせるんですか?」

 

「いや、そういうわけにもいかん。 二人にとってお前たちと冒険するのは二人の思いを叶えるために必要なことなんだ。 それに今更止めろといったところで二人が納得するとは思えん」

 

「じゃ、じゃあ……どうするんですか?」

 

「今のところは……どうしようもないな。 ミラの機嫌が直るまで待つしか……」

 

「……直るんですか?」

 

「……わからん」

 

恭也は力なくそう呟き、深い溜め息をつく。

その様子はどういっていいのかわからないが、あえて言うなら憐れの一言である。

そんな恭也に五人はどうにかしてあげたいとは思うが、正直どうしていいものかわからない。

自分たちがミラを宥めれば下手をすれば恭也だけでなく自分たちにまで怒りの矛先が向く……もしかしたらもう向いているかもしれないが。

だからと言って、蓮也と綾菜に冒険を止めさせる以外にどうしたらいいのかなんて浮かばない。

結局、何も手立てが浮かばないまま、恭也と共に時間いっぱい頭を抱えて悩む一同の姿がそこで見られたそうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間が流れてお昼、レイナと静穂は同じ講義を受けていたためか昼食を一緒した。

ちなみにその講義というのは戦闘術だったのだが、いつもと変わらぬ感じではあったもののいつもよりかなり元気のない恭也が目立っていた。

どうやら、ミラの宣言どおり声を掛けても無視を決め込まれているらしい。

そんな朝より暗い影を背負ってしまっている恭也を見るのがいたたまれず、レイナと静穂は逃げるように修練場を後にしたのだ。

 

「でも、実際どうしたらいいのかしらね?」

 

「ん〜、今のミラ姉のことだから恭兄の言葉はきっと聞かないでしょうし、かといって私たちが口を出したら……」

 

「……二人が入るのを承諾しちゃったことで、私たちにも矛先が向きかねないわね。じゃあ、やっぱり収まるのを待つしかないのかしら?」

 

「でも、ミラ姉は本気で怒ると機嫌が直るまでがかなり長いですからね〜。 前にお気に入りの服を裂兄が誤って雑巾に使っちゃったときなんか凄かったですよ? もう、思い出すだけでも裂兄が憐れに思えてくるぐらい……」

 

「いろいろと突っ込みたいとこがあるけど、裂夜さんのことだしあえて聞かないことにするわ」

 

「そのほうがいいですね」

 

昼食を終えた後に、二人はそう悩みながらテラスへと歩いていく。

そしてしばらくしてテラスへと二人が辿り着くと同時に、テラスにて妙な人だかりができてるのに目がいく。

一体何の人だかりかと思い二人が近づいてその中心を覗き見るとそこには……

 

「う、うぅ……」

 

半泣き状態の綾菜がいた。

その隣にはいつも一緒の蓮也の姿はなくどうやら一人のようだが、なんで綾菜がここにいるのかは二人にも分からない。

だが、半泣きから本泣きに変わりそうな綾菜をさすがにほっておけず、二人は人だかりを掻き分けて中心へと行き綾菜の前に立つ。

 

「どうしたのかな、綾菜ちゃん?」

 

「静穂……お姉ちゃん?」

 

「そそ。 静穂お姉ちゃんだよ〜……っと」

 

静穂の言葉が終わらぬままに綾菜は皆の視線から逃げるように静穂の後ろに隠れる。

それにちょっとだけ綾菜を囲んでいた生徒たちは残念そうな(一部危ない)表情をしてその場を去っていく。

人だかりが散ってから、二人はとりあえず綾菜を連れてロビーへと行き、ジュースと買って椅子に座る綾菜に手渡す。

それを若干おずおずといった感じに飲み始める綾菜を微笑ましく見ながら、レイナと静穂も同じテーブルの椅子に腰を下ろす。

 

「それで、綾菜はどうしてあんなところに?」

 

「……」

 

「えっと、綾菜〜……」

 

「……」

 

レイナが精一杯の笑顔を浮かべて声を掛けるも、綾菜は視線を合わさないように俯くだけ。

やはりまだまだ慣れてないのもあるためしょうがないと思うも、少しくらい返してくれてもと思ってしまうのも仕方ない。

まあそのため、レイナでは手が付けられず、バトンを渡された静穂はさっきと同じような笑みを浮かべて話しかける。

 

「綾菜ちゃん? 綾菜ちゃんはどうしてあそこにいたのかな?」

 

「……えっと……お母さん、探してたの」

 

「ミラ姉を?」

 

それに綾菜はコクと小さく頷く。

 

「この時間なら、たぶん講義室にいると思うけど……なんでミラ姉を探してたのかな?」

 

「お父さんと……喧嘩、してたから」

 

「ん〜……あ、そういうことかぁ。 つまり、綾菜ちゃんは恭兄と仲直りして欲しいってミラ姉に頼みに行くところだったんだね?」

 

「ん……」

 

またも小さく頷く綾菜に静穂は、そっか〜、と納得する。

そして同時に、蓮也や綾菜がミラに言ってくれれば、恭也とミラが仲直りできるのではないかと考え付く。

聞けば夜の鍛錬に関しても二人の言葉があったから許されたのだから、二人の意思をもう一度言葉で示せばミラも納得してくれるかもしれない。

そんな都合のいい話があるかと言われるかもしれないが、可能性があるのであればそれに縋るしかない。

 

「ねえ、綾菜ちゃん」

 

「……?」

 

だから、静穂は確実にミラと接触できる時間、場所を正確に教える。

こんな小さな子に頼むのも気が引けないわけではないけど、この場合は仕方ないと割り切る。

レイナや静穂とて、恭也とミラに仲直りして欲しいと思っているのだから……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

綾菜がレイナと綾菜に遭遇してからしばし後、リィナとリゼッタという珍しい組み合わせの二人は学生寮一階にて蓮也と遭遇していた。

遭遇したときの蓮也の様子はいつもの落ち着いた様子はなく、どこか焦っているような感じが見られる。

この時刻この場所で蓮也と遭遇したことにも驚いたが、蓮也がそんな様子であることにはもっと驚いた。

それに一体どうしたのかと聞けば、先ほどまで一緒だった綾菜とはぐれてしまったため探しているとのことだった。

夜でもあるまいし、本来ならはぐれたところでそこまで焦ることではないだろうと綾菜を知らない人なら思うだろう。

だが綾菜の人見知りを知っている人ならば、夜にはぐれるよりも昼にはぐれたほうが不味いということは一目瞭然だった。

 

「まったく……あれほどはぐれるなって言ったのに」

 

「どこではぐれたのかはわからないんですか?」

 

「それが分かったら真っ先にそこに行ってますよ」

 

「そ、そうですよね……ごめんなさい」

 

「あ、いえ……こちらこそ八つ当たりしてしまってすみません」

 

先ほどの言い方に自分にも非があると感じた蓮也は律儀に頭を下げて謝る。

そしてすぐに綾菜を心配するような表情で、しかしどこか呆れたような溜め息をつく。

それにリゼッタは少し不謹慎だと思いながらも小さく笑みを浮かべて口を開く。

 

「綾菜さんのこと、心配なんですね」

 

「はい……あいつは人見知りだから、絶対に泣いてるって分かるから……すごく、心配です」

 

「いいお兄ちゃん……ですね。 綾菜さんが羨ましいです」

 

「そんなことないです。 現にはぐれたのだって俺がちゃんと注意して見てなかったからですし……」

 

「それでも、そんなに焦ってしまうほど心配してるんでしょう? 綾菜さんを、妹をほんとに大切に思っていないとそれはできないことだと思いますよ」

 

リゼッタとリィナの言葉に蓮也は照れたように頬をかく。

そしてとりあえずもう一度探しに回ってみると言って駆け出そうとしたとき、向かいのほうから聞き覚えのある声が聞こえてくる。

その声に蓮也は足を止め声のするほうをよく見ると、その先にはレイナと静穂、そして静穂の後ろには・・・

 

「綾菜!」

 

綾菜の姿があった。

静穂が綾菜にそれを伝えた後、まだ食事を取っていない綾菜を連れて二人は食堂へと向かっていたのだ。

そこを食堂近くでリゼッタやリィナと話し込んでいた蓮也は偶然出くわすことが出来たというわけである。

 

「まったく……駄目だろ、はぐれたりなんかしたら。 そうでなくても綾菜は人見知りが激しいんだから――」

 

「あぅ……」

 

ようやく見つけた綾菜にお説教をする蓮也。

その様子は四人にとってどこか微笑ましいものに映るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後の講義が終わってから一時間ほど経った修練場にて、恭也は簡単な掃除をしながらたそがれていた。

考えることは、ミラの機嫌はどうすれば直るのか、という唯一つだけ。

一つだけ方法は浮かぶがそれは剣の師として選択してはいけないものだったため除外される。

だが、それ以外に浮かぶ方法などあるはずもなく、恭也はほんと夕暮れが似合うほどに暗く沈んでいた。

 

「……ふぅ……こんなものか」

 

「お疲れ様、恭也」

 

「っ!?」

 

突然その声が聞こえ、恭也は分かりやすいほど驚きを浮かべる。

気落ちしていたためか声を掛けられるまで気配を感じれなかったこともそうだが、一番はその人物が本来声を掛けてくることがない人物だったからだ。

 

「どうしたの? そんなに驚いて」

 

「あ、いや、まさかミラが来てるとは思わなかったから……」

 

「そう……珍しいわね。 恭也が声を掛けるまで接近に気づかないなんて」

 

「あ、ああ……」

 

なぜか朝や昼間のように怒っている感じもないミラに恭也は疑問を抱かずにはいられない。

だが、その疑問も抱くだけでは意味がないため、正直に聞いてみるため口を開いた。

 

「怒ってるんじゃ、ないのか……?」

 

「……怒ってるわよ?」

 

「いや、そうは見えないんだが……」

 

恭也が困ったように言うと、ミラはクスクスと笑って両手の指を後ろで絡ませる。

そして恭也に背を向けて夕日を見上げながら口を開いてそれを言う。

 

「実はね……蓮也と綾菜に、怒られちゃったのよ」

 

「怒られた……?」

 

「ええ。 なんでお父さんだけ責めるの、冒険をすることを選んだのは自分たちだから父さんは悪くない、って……」

 

「二人が、そんなことを……」

 

「二人に言われて、その通りだって思ったわ。 恭也は選択肢を与えただけ……二人が拒否をしていたら、恭也も冒険なんてさせなかったでしょ?」

 

「まあ、な……冒険で実戦訓練をすることも大事だが、本人たちが嫌々やっていては意味を成さないからな」

 

「……そこに気づけないで、二人を心配するあまりに二人の意思を無視して一方的に恭也を責めたのは間違いだったわ。 もしかしたら私も、親としては失格なのかもしれないわね」

 

夕日を見詰めながら、ミラは最後のほうだけを小さく呟くように言う。

だが、それをちゃんと聞き取った恭也はゆっくりとミラに近寄り、後ろからミラを優しく包み込むように手を回す。

 

「そんなことはない。 ミラがあれだけ感情的になってしまうのは、二人を大事に思っているからだろ? それだけ二人を思っているミラが、親失格なわけない」

 

「恭也……」

 

「親失格というなら、それは俺のほうだ。 鍛錬のことばかり考えて、二人に何一つ親らしいことをしてやれていないんだから」

 

「それは、今では仕方の無いことだと思うわ。 恭也は親であると同時に二人の剣の師匠なんだから」

 

互いに自分が悪いと言い、互いにあなたは悪くないと言う。

それはどちらも譲らず堂々巡りとなり、二人はそれに気づいて小さく笑い合う。

 

「つまり、俺たちはまだ親として未熟だった、ということだな……」

 

「そうね。 でも、今それに気づけたのだから、互いに変えていけばいいと思うわ」

 

「俺は、蓮也と綾菜にもっと親らしいことをして……」

 

「私は、大事だからと感情的にならずに、蓮也と綾菜の意思をちゃんと聞いてあげる……」

 

「少しずつ変えていって……」

 

「いつか、胸を張って自分が親だと言えるまで」

 

「「一緒に頑張っていこう(いきましょう)、ミラ(恭也)」」

 

自分たちが親だと、親なのだと胸を張って言える日まで、未熟な者同士頑張っていこう。

誰もいない夕暮れ時の修練場で、二人は抱き合いながら新たに誓うようにそう言い合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夕食時、ほぼ半日振りに恭也とミラ、蓮也と綾菜の四人で食事をした。

だが、その周りには四人以外には誰もおらず、誰もが四人と離れた位置で細々と食事をしていた。

いつもならカールなりレイナなり静穂なりと四人の輪の中に入る者も出てくるのだが、この日に限ってはカールたちでさえ入れない。

というか、入れないわけではないが入って食事をしようものなら一口二口で満腹になりかねない。

つまり、それほどまでにこの日の恭也とミラは……

 

「恭也、あ〜ん♪」

 

「ん……」

 

「美味しい?」

 

「ああ、ミラに食べさせてもらうと何でも美味しく感じるよ」

 

「嬉しいわ……じゃ、今度は私の番♪」

 

「ああ。 ほら、あ〜ん」

 

いつもの何倍もいちゃいちゃしながら食事をしていたということだ。

いつもなら食べている食事の味が多少甘く感じる程度のものなのだが、今回のはそれの比ではない。

言うなれば激甘を通り越して極甘、しかも二口、下手をすれば一口で満腹になるというおまけ付き。

かなり距離を置いてもおまけがなくなるだけで味のほうはまったく変わることはない。

 

「さ、さすがにこれは僕も辛いんだけど……」

 

「わ、私も……うっ」

 

「れ、蓮也さんと綾菜さん、凄いですね……」

 

この面々も同じくある程度の距離は置いているものの例外なくきつそうな表情。

そしてこの面々が、というより恭也たち以外のほぼ食堂にいる全員が蓮也と綾菜に尊敬と言っていい視線を向けていた。

恭也とミラのあの甘い空気の中、ほぼ至近距離でもくもくと食事を取っているのだからそれも無理はないだろう。

まあそんなこんなで、最終的に生徒たちに被害?を与える形で夫婦喧嘩は幕を閉じた。

余談だが、その日大勢の生徒が料理を残したため、さすがにもったいないということからミラによって残飯処理係として派遣された裂夜が(いろんな意味で)泣きながら残飯処理に負われているという光景が食堂の調理場にて見られたそうな。

 

 


あとがき

 

 

けっこうあっさり夫婦喧嘩は静まりました。

【咲】 あっさり過ぎるんじゃない?

いや、あまり引っ張ると話が進まないし。

【葉那】 でも引っ張ったら引っ張ったらで面白いと思うよ〜?

う〜ん、実は当初はそれで考えてたんだけど、その通り書くと仲直りするのがかなり先になったので断念した。

【咲】 それでこんな風になったわけね。

そゆこと。 にしても、全快が近いとはいえまだちょっと痛むな。

【咲】 早く治しなさいよ。 じゃないと実験コーナーがいつまでもできないでしょうが。

【葉那】 そうだそうだ〜。

お前ら……俺の心配もしろよ。

【咲】 してるわよ? 一応ミジンコくらいの心配はね。

ちっさいな、おい。 しかもそれでいて一応、ですか……。

【葉那】 あ、あまりの嬉しさに泣いてるね〜。

違うわ!! お前たちのあまりの酷さに泣いとんじゃ!!

【咲】 ま、それはどうでもいいとして。

どうでもよくない!!

【咲】 い・い・と・し・て!

は、はい……なんでございましょうか?

【咲】 次の話は? どんなものなの?

えっと、次は過去側のお話で、キャサリン編の重要人物と言えるあの人がヴァルと接触します。

それとカールが現代にてキャサリンのことを調べ、その結末を知り、いろいろとお悩みになるというお話だな。

【葉那】 ある人って誰〜?

それは秘密。 まあメンアット4のキャサリンのシナリオをやった人はわかるかな。

【咲】 ああ、あの人ね。

じゃ、今回はこの辺にて!!

【咲&葉那】 また次回ね〜♪




蓮也と綾菜はやっぱり小さい頃から間近で見ていたから耐性が……。
美姫 「というよりも、生まれたときから見てたのなら、それが当たり前になってるんでしょうね」
だから、平気だったんだ〜。って、そうじゃなくて。
とは言え、夫婦喧嘩は犬も食べないから、放っておくのが一番なんだろうけどな。
美姫 「まあ、そこは子煩悩な二人だもの。子供に言われればね」
いやはや、喧嘩してても仲が良くても周囲に何かしら影響を与える夫婦か。
美姫 「いや、本当に凄いわよね」
うんうん。さーて、次回は過去側で何かあるみたいだけれど。
美姫 「首を長くしながら待ってますね〜」
待ってます。



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