「と、いうわけだ」

 

「そうですか……ご苦労様でした、裂夜さん、セリナさん」

 

カールとレイナが試験に合格するのを見届けた二人は学園に戻ると一直線に学園長室へと向かった。

深夜ということもあり大体の者が眠っているのか学園内はしんと静まり返っていた。

だが、二人にこのことを頼んだジャスティンは学園長室にて寝ずに二人が帰ってくるのを待っていた。

そして、帰ってきた二人からどうだったかということを報告してもらって現在に至るというわけである。

 

「それにしても、暴走……ですか。 術はちゃんと掛かっていたはずなんですけど」

 

「だが現にあれは暴走した。 見たところでは何者かの作為があったようにも思えるが断言はできんな」

 

「それにあったとしてもまったく目的がわかんないしね。 言っちゃ悪いけど、あそこであの二人を殺しても何があるわけでもないし」

 

「そう……ですね。 確かにセリナさんの言うとおりです」

 

だとするとゴーレムはなぜ暴走したのか、作為があるとするならば何が目的なのか。

いくら考えても現在あるだけの情報では何一つわかることはなかった。

だからか、ジャスティンはこのことを保留にして別の話題を出す。

 

「それで、助けに入ったのはリィナさん……でしたね?」

 

「ああ。 にしても、リィナ・クライトンと……レイナ・クライトン、だったか? あの二人は妙に似てるが姉妹か何かか?」

 

「ええ……」

 

「やっぱりそうなんだ。 ん〜、でもあのリィナって子、姉妹に対して妙に冷たかったけど……何かあったの?」

 

セリナの聞いた純粋な疑問にジャスティンは若干俯き気味で頷く。

よっぽど話しづらいことがあったんだとそれでセリナは理解しそれ以上は何も聞かない。

そしてそれは裂夜も同じく分かるのかジャスティンが次に何かを言うまでじっと待つ。

そんな状態で沈黙が流れ、しばししてからジャスティンはゆっくりと顔を上げて口を開く。

 

「こればかりは私が言っていいことではないので……」

 

「そうか……なら、報告も終わったことだし、俺はここいらでお暇させてもらおう」

 

「私も〜」

 

「はい。 お疲れ様でした」

 

ソファーから立ち上がり部屋を出て行く二人をジャスティンは微笑を浮かべつつ見送る。

そして二人が去っていった後も、しばしの間ジャスティンは何かを考えるように一人ソファーに腰掛けたままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メンアットトライアングル!2〜永久に語り継がれし戦士たち〜

 

第二話 波乱の入学式当日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、テラスには大勢の入学生たちが集まっていた。

これからいよいよ入学式だということに逸る気持ちを抑えられないのか入学生たちはざわめく。

そんな様子を教師陣はさまざまな表情で見ていた。

昔を思い出して微笑ましく見る者、騒がしいなと呟いて苛立つ者、特になんの表情も浮かべない者。

ちなみに騒がしいなと呟きながら苛立っているのはミラだったりする。

そんなこんなで時間がきたのか、静かに、という言葉と共に学園長であるジャスティンが前に数歩出て入学生たちに挨拶の言葉を述べていく。

その言葉を聞きながらも落ち着かないのか若干のざわめきを響かせる入学生たちにミラはやはりイライラし続けていた。

 

「人が話してる間くらい静かにできないのかしら……」

 

「まあ仕方ないさ。 ここにいる人達はほとんどの者が何かしらの思いを抱いて入学した者ばかりだからな。 気持ちが落ち着けないのも無理はない」

 

「だからって……これじゃあ遊びにでも来たようにしか見えないわ」

 

苛立ちを消せないミラはすでに爆発寸前だった。

そんなミラに恭也は小さく窘めるような言葉を掛けては見るがほとんど効果はない。

と、本人は思っているが実際のところ恭也が言葉を掛けていなければすでに苛立ちは爆発しているだろう。

故に最後のストッパーということでかなり役に立ってはいる。

 

「続いて、新入生答辞。 新入生代表、リゼッタ・パジェス」

 

ジャスティンの挨拶が終わり壇上を降りるのを見て司会者の声が響く。

ちなみにこの司会者はミラだったりするのだが、苛立ちを声に出してない辺りさすがというべきだろう。

そして、ミラの言葉に一人の女子生徒が前に出て壇上へと上がり手に持っている紙を広げて答辞を読み上げていく。

 

「ふむ……中々しっかりした生徒だな」

 

「そうね。 でも、案外答辞だからかもしれないわよ?」

 

「そんなことはないと思うが……」

 

「ふふ、冗談よ」

 

二人がそんな会話を成している中でその女子生徒―リゼッタは答辞を読み終える。

そして一礼をしてゆっくりと壇上から降り、元の場所へと帰っていく。

それを見た後にミラは再度マイクを口元に持っていき、入学式を次へと進行させる。

 

「続いて、各科目の講師紹介」

 

その言葉に入学生たちは再度若干のざわめきを見せる。

それが収まりかけていたミラの苛立ちを再度蘇らせる。

そんなミラを余所に、決められた順序で講師たちが自身と担当する科目の説明をしていく。

錬金講師であるフィリス・サイフォン、自然魔法講師であるミレーユ・カレ、白魔法講師であるベルナルド・ベックマン。

その順序で紹介をしていき、いよいよ次は戦闘術講師である高町恭也の番だった。

恭也はベルナルドが元の位置に戻ると同時に数歩前へと出て自身と科目の紹介を始める。

 

「戦闘術講師、高町恭也です。 一応、東洋出身ということで高町が姓で恭也が名前ですね。 早速、戦闘術についての説明ですが、戦闘術の授業では主に武器を使った戦い方や格闘術などを教えていきます。 魔法学園に戦闘術は不似合いであると思われがちなんですが、どんな魔術師でも最後に頼れるのは自身の腕であり、守りたいものを守るときに必要な力だと自分は思います。 まあ、少し固い感じがしますがある程度軽い気持ちで習おうと思う人も歓迎しますので興味があればぜひ受けてみてください」

 

と、紹介を終えると同時に若干の微笑みを浮かべる。

これは生徒たちを怖がらせまいとする恭也の配慮からの笑みなのだが、それが別の効果を生むことを本人は知らない。

歳にして三十半ばあたりに差し掛かっている恭也だがまったく年老いた感じもなく、その微笑みの破壊力は今だ健在。

それを現すようにその微笑みを見た入学生のほとんどは見惚れてしまい周りは静まり返る。

そして急に静まった生徒たちを見て恭也は、やはり怖がらせてしまったか、などと考えているあたり鈍感な部分も今だ健在であるようだった。

 

(絶対何人かの生徒は落ちたわね。 昔からそうだけど……どうして恭也はこんなに鈍感なのかしら)

 

恭也が静まり返ってしまった生徒たちに対してどう思っているのか手に取るようにわかるミラは溜め息をつく。

結婚してから十数年、いろいろと努力をし(主にミラが)少しは直ってきているがそれもほんの少し。

ほとんど直る気配を見せないそれはミラに今まで数え切れないほどの苦労を掛けさせてきた。

生徒や教師関係なく落とされた者たちは自分と恭也が夫婦であると公表しても諦めるどころか奪おうとさえする。

しかも当の本人は周りの者たちのそれにまったく気づかず、次々と無自覚に落としまくっていく。

これらからすると今までのミラがどれだけ苦労したかは容易に想像できるだろう。

 

(はぁ……私以外の人のアプローチに気づかないのは嬉しいけど、無差別に落としていくのは勘弁してほしいわ……)

 

今度は心中で溜め息をつき、元の位置に戻ってくる恭也と入れ違いで前へ取る。

その際いろいろな意味で疲れたという目で恭也を見るが恭也はなんでそんな目をしているのか心当たりがないため首を傾げていた。

そんな恭也にミラは再度溜め息をつき前へと歩む足を止めて科目と自己の紹介をする。

 

「黒魔法講師、ミラ・高町よ」

 

ミラがそう名乗ると静まり返っていた入学生たちの間にまたもどよめきが走る。

そのどよめきには黒魔法の講師であるミラの容姿によるものでもあるが、一番はミラが名乗った姓だ。

恭也と同じ姓を名乗る、それが現すのは夫婦か兄妹くらいしかない。

そして、二人の容姿などを見る限り生徒たちがどっちと思うかというと、当然のことながら兄妹だ。

現にざわめく入学生たちからはそう認識してしまってるっぽい発言がちらほら聞こえてくる。

見た限り確実に夫婦にはまったく見えないと言うあたりがなんとも悲しいところである。

 

「……」

 

もちろん今まで夫婦とは見られなかったことのほうが多いためこういったのは予測していた。

かといって、内から湧き上がる怒りが収まるはずもなく、ミラは怖いほどの笑みを浮かべて入学生たちのかなり頭上を指差すように手を掲げる。

そしてそれと同時に生徒たちの頭上で花火のような小規模爆発が起こり、騒がしかった入学生たちはしんと静まり返る。

 

「人が説明しようとしてるんだから……少しは静かにしなさい」

 

かなり寒気のする笑みを浮かべながら告げるミラに入学生たちはコクコクと頷く。

それにミラは満足そうな表情をしてから科目の説明へと移る。

その後入学式が終わるまで、入学生たちは一言も言葉を発することはなかったとそうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

入学式が終わり、入学生たちは歓迎の食事会ということで食堂へと移動していく。

移動する生徒たちを見ながら教師たちも各自体験授業の準備やらをするために移動し、それに混じるように恭也とミラも歩き出す。

 

「なあ、ミラ……騒がしかったことに怒るのは分かるが、もう少し穏便にすることはできなかったのか?」

 

歩きながら恭也は先ほどのことについてそう聞く。

ミラが自分が話しているにも関わらずいつまでも騒がしい入学生たちに腹を立てていたことは知っていた。

だが、だからといって先ほどのはちょっとやりすぎではないかと恭也は思っていた。

だからそう聞いたのだが、ミラは当たり前にようにその言葉に返す。

 

「ああいう子たちにはあれくらいがちょうどいいのよ。 それに、騒がしいからっていうだけで怒ったわけじゃないわよ」

 

「他に何かあったのか……?」

 

「ええ、あったわね。 とっても腹立たしいことが」

 

そう返すミラの言葉に恭也は首を傾げながら何かあったかと考える。

そんな恭也にミラは横から呆れたような視線を向けつつ、鈍感、と小さく呟く。

とまあそんな感じで二人がテラスから出て廊下へと移動すると横のほうから元気の良い声が聞こえてくる。

 

「あ、恭兄〜!」

 

「ん?」

 

聞こえてきた声のほうに恭也が顔を向けるとそこには他の生徒とは異なった服を着た少女が恭也に向かって手を振っていた。

そしてその横にはジャスティンの姿もあり、恭也に呼びかける少女に何かを言っていた。

少し遠かったので何を言っているのかは分からなかったがジャスティンがいい終わった後の少女の様子を見る限り何か注意をしたのだろうということが分かる。

そんな二人に少し苦笑しながら恭也はミラと共に二人のところへと歩み寄っていった。

 

「相変わらず元気がいいわね、静穂」

 

「にゃはは、それが僕の取り柄ですから! それで、恭兄……じゃなかった、恭也先生たちはこの後どちらへ?」

 

「俺は、体験授業の準備やらをしないといけないから修練場だな」

 

「私も恭也と同じで準備があるから講義室に行くところよ」

 

「あら? ミラ先生はいいとして、恭也先生は特に準備することはないんじゃないですか?」

 

知識的なことを主に勉強する黒魔法と違い、戦闘術は完全に実技ばかりである。

そのため戦闘術の講師である恭也には他の講師と違って準備することはないのではと思いジャスティンはそう聞く。

 

「まあそうなんですけど、どうせなら皆が来る前に掃除でもしておこうかと思いまして」

 

「ああ、なるほど。 確かに、学ぶ場は綺麗なほうが良い印象を与えると思いますからね」

 

「ええ。 そういうわけで、俺たちはこれで失礼します。 静穂もまたあとでな」

 

「は〜い! 体験授業のときにまた!」

 

二人は元気よく手を振りながら笑顔で見送る静穂とそれに微笑を浮かべるジャスティンを背にその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところ変わって学園の食堂。

入学式から若干の時間が経ち、食事会ということでそこは入学生たちで溢れかえっていた。

普段から食堂は基本的にバイキング形式になっているため、盛られている料理はある程度余裕を持った量がある。

だが、入学式後の食事会ということで入学生たちがいっぺんに食堂にて食事をするため、いつもは余裕を持ったという量もすぐに無くなる。

故にどの料理も完全に無くなる前に補充しないといけないため、料理人たちはいつもの倍以上に忙しかった。

そんな忙しい料理人たちがせっせと動き料理を作る厨房の一角で、何やら黒いオーラを放っている場所があった。

 

「なあ……一つ聞いていいか?」

 

「なんでしょうか、裂夜様」

 

「なんで俺はここにいるんだ?」

 

「料理をするためです。 もっと詳しく言うならば、野菜を切るため、でしょうか」

 

「じゃあもう一つ聞くが……」

 

「なんでしょうか?」

 

「なんで俺が料理などせねばならんのだっ!!」

 

黒い服の上に真っ白なエプロンを身に纏い、片手に包丁、片手にキャベツを持った男―裂夜はそう叫ぶ。

そしてその横で同じく真っ白なエプロンを着てニンジンをトントンと音を立てて切っていく少女―アーティは切る手を止めずに返す。

 

「ミラ様がおっしゃるには、暇そうにしてたから、だそうですが」

 

「暇じゃない!! 断じて暇じゃない!!」

 

「何か他に用事でもお有りだったのですか?」

 

「大有りだ!! 学園内の掃除やら入学式で使った機材の後片付けやら、ありすぎて困るぐらいあるわ!!」

 

「そうですか……ご愁傷様です」

 

「く……人事だと思いやがって」

 

「実際人事ですから」

 

「おのれ〜……そもそも、掃除やら後片付けやらをしろと言ったのもあいつじゃないか!」

 

「そうなのですか? ……また何かミラ様を怒らせることでもしたのでは?」

 

「お前……俺をなんだと思ってやがる」

 

「無自覚にミラ様やジャスティン様のお怒りを買っては制裁を受けている人、ですが」

 

「く……反論できない」

 

「事実ですから」

 

こうして会話しながらも次々と野菜を切っていくアーティはある意味さすがと言えるだろう。

そして裂夜はというと、そこまで要領が良くないのかキャベツ二個目の半分で止まっていた。

 

「手を動かさないと終わりませんよ?」

 

「この量を見たら動かしても終わる気がせんわ!!」

 

と叫びながら裂夜の指差す先にはボール十個ほどに山ほど盛られた野菜の数々(主にキャベツ)があった。

ちなみにアーティも同じくらいあったのだが、裂夜と違って要領がいいのかすでに半分以上切り終えていた。

 

「手を止めなければ終わりますよ……いつか」

 

「いつかっていつだよ!? そもそもこんな量切っても食う奴いねえよ!!」

 

「確実にいないとは言い切れないから切るのでは?」

 

「んな事聞いてねえよ!!」

 

だんだんと言葉遣いも変わってくるほどに怒りまくっている裂夜。

そんな裂夜を窘め?ながら野菜を切っていくアーティ。

そんな二人にカウンターのほうから元気のいい声が聞こえてくる。

 

「裂兄〜、アーティさ〜ん、頑張ってる〜!」

 

まあだいたい分かると思うが声を掛けてきたのは静穂だった。

カウンターから乗り出すように静穂が声を掛けてくると同時に野菜を全部切り終えたのか包丁を置いてエプロンで手を拭きつつ静穂に近寄っていく。

対する裂夜は今だ四分の一も切り終えておらず、親の敵でも見るかのように野菜を睨みつつ切っているため静穂の声は耳に入っていなかった。

 

「こんにちは、静穂様」

 

「こんにちは〜! 結構大変そうだね」

 

「そうですね。 特に裂夜様は……」

 

「ん〜、裂兄、また何かやらかしたの?」

 

「じゃないでしょうか。 でなければ、ここにはいないと思いますし」

 

「でも、例によって身に覚えがない、と。 無自覚なのも大変だね〜」

 

「そうですね。 それで、静穂様は何かご注文があるのではないですか?」

 

「あ、そうだった。えっとね〜」

 

メニューを見ながら静穂は注文をアーティに告げていく。

バイキング形式ではあるが食堂のすべてのメニューが出るわけではないし、こうやって個別に頼まなければ食べられない物もある。

特に和食に関してはそういったものが多く、静穂はよくこうやってカウンターにて注文をするのだ。

そして注文をし終えてアーティは料理人の人にその注文を伝えて静穂のところに戻ってくる。

すると、静穂は何やらある一点を見たまま首を傾げて不思議そうな顔をしていた。

 

「どうかしましたか、静穂様」

 

「う〜ん……あれ見て」

 

「あれ?」

 

静穂の指差したほうにアーティは視線を向けると、そこには野菜を切り続ける裂夜の姿があった。

まあ、それだけなら特におかしなところもないが、よくよく見てみると野菜を切る裂夜の目に涙が溜まっていた。

 

「なんで泣いてるのかな?」

 

「さあ……ちょっと行って聞いてきます」

 

そう告げてアーティは裂夜のところへ駆けていく。

だが、裂夜はアーティが戻ってきたことにも気づかずに涙を溜めながら淡々と野菜を切っていく。

その野菜を切る手には先ほどのような勢いがまるで無くなっていた。

 

「どうかなさいましたか?」

 

「ん? あ、ああ……お前か。 いや、ちょっとこいつがな……」

 

「こいつ?」

 

手を止めて袖で涙を拭いながら片手の包丁で指し示す物にアーティは視線を向ける。

 

「たまねぎ?」

 

「それ以外の何かに見えるか? くそ……かなりの強敵だな、こいつ」

 

「はぁ……」

 

ある程度心配して駆けつけたのに、原因がたまねぎと知ってアーティは珍しく呆れたような溜め息をつく。

そして、がんばってください、と呆れたような声で言って再度静穂のところへと戻り静穂にどういうことか説明する。

その説明を聞いた静穂はかなり大爆笑し、その笑い声は食堂内に響き渡って皆の注目を集めることとなった。

その後、笑いを収めた静穂は注文した料理の乗ったトレイを持って男と女の二人の生徒が座っているテーブルに駆けていった。

席に着いてその生徒たちと食事を取り始める静穂を見た後、アーティは今だ涙を溜めながらたまねぎを切る裂夜を見て再度溜め息をつくのだった。

 

 


あとがき

 

 

ま、波乱という割りにあまり波乱じゃないお話でした。

【咲】 そうね。

して、入学式が終わったということで次回は!!

【咲】 体験授業?

と、言いたいところだが、次回は視点が変わってあの謎の女の子のプロローグ後のお話だ。

【咲】 ゲートを潜ってハンター協会本部施設に言った後のお話ね。

そういうこと。 ということで次回はほとんどあの二人が主役だね。

【咲】 ふ〜ん……じゃ、お話はこの辺で、実験コーナーってみよ〜。

あはは、よ〜し、おいちゃん今日も頑張っちゃうぞ〜。

【咲】 きも……。

きもとか言うな!!

【咲】 はいはい。 じゃ、いきましょ〜。

 

(しばらくお待ちください!!)

 

【咲】 咲と!

【葉那】 葉那の!

【咲&葉那】 おもしろ実験コーナー!!

【咲】 はい、久しぶりに始まりました実験コーナー!!

【葉那】 そろそろゲストでも招きたいなとか思いつつ今回の実験台は毎度のようにこの人です!!(カーテンオープン

あははは、どうも〜。

【咲&葉那】 そのテンション……きもい。

うう……声を揃えてきもいと言われた。

【咲】 ま、馬鹿はほっといて早速今回の実験品の紹介です。

【葉那】 です♪

【咲】 今回の品は……こちらです!!(何の変哲もない大きめのリングを取り出す

【葉那】 ただの輪っかにしか見えないね。

【咲】 見た目はね。 でも、これはただの輪っかじゃないのよ。

どうせ頭にはめて執筆の手が止まったら絞まるとか言うんだろ。

【咲】 ……えいっ!

げばっ!!

【葉那】 だめだよ〜、お姉ちゃんが説明する前に言っちゃ。

【咲】 まったくね。 ま、とりあえずそういった物なわけ。 名付けて、強制リング!!

矯正じゃなくて強制ってところがいやだな。

【咲】 じゃ、さっそく……。

【葉那】 いってみよ〜。(T.Sの頭にかぽっとはめる

ん〜……なんかどんどん絞まってきてる感じが……て、痛い痛い!! 割れる!! 頭が割れるぅぅぅぅ!!

【咲】 ま、結局のところ今は執筆してないからこうなると。

【葉那】 だね〜。(いつものようにカーテンクローズ

【咲】 さて、これらをいつもの面子に送りつけて……あ、浩には改良版を送っときましょう。

【葉那】 改良版?

【咲】 ええ。 今さっきあいつに使った奴の十倍以上の強さで締め付けるという謂わば拷問危惧でしかないもの。

【葉那】 あ〜、確かに浩さんにはそっちのほうが効きそうだね〜。

【咲】 でしょ? ま、例によって使うタイミングは美姫さんに任せると言うことで。

【葉那】 じゃ、送っとくね〜。

【咲】 お願いね。 にしても、ざからさんからペルソナのアドレスもらったから近々招きたいわね。

【葉那】 だね〜。

【咲】 次回の次々回の実験コーナーにでも招待状を贈ることにしましょう。

【葉那】 わかった〜。 じゃ、今回は。

【咲】 この辺でね♪

【咲&葉那】 次回もまた見てね〜♪




今回はまだまだ騒々しくも平穏だな。
美姫 「次回はあの少女のお話になるみたいだけれど」
一体、どんなお話になるのか。
美姫 「楽しみよね」
うんうん。どんな展開が待っているのかな〜。
美姫 「それじゃあ、また次回でね〜」
ではでは。
美姫 「絞まれ、絞まれ〜」
って、うがぁあぁぁぁっ!
美姫 「改良版は私の声に反応するのよ♪」
って、何故、今、ここで?
美姫 「……やりたかったから?」
う、うぅぅ、疑問形の上に、納得いきません(涙)



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