護る者、そして・・

 

プロローグ

この話の主人公である永田護は考えていた。

なぜこんなことになったのか。

リリアン女学園正門前

(確かにここなんですけど・・)

明治34年からある由緒正しきこの学園は門構えからして立派である。

かつては華族御用達カソリック系の学園で今でもすでに死語になった箱入り娘をせっせと生産し続けるいわゆる超がつくようなお嬢様学校である。

公務員の息子に生まれこれまで区立の小中、都立の高校、現在国立の大学に通う護にとっては縁もゆかりもないはずである。

しかしなぜか教育実習先の学校がここになっていた。

本来実習先は母校である練馬第一高校であるはずなのだ。

気づいた時にはすでに変更がきかず教務課や担当教授に猛抗議したが無駄だった。

(仕方ない、やるからには全力を尽くそう)

諦めにも似た気持ちでいたが後からある陰謀が動いていたことを知る。

彼の上司にあたる男の仕業だった。

国土危機管理局 特殊生命体対策課 課長徳田 豪一郎

もちろん猛抗議した。

課長席で新聞を読んでいた徳田は特に悪びれるでもなく説明した。

課長が言うには課長とそこの理事長、さらに担当教授と知っている中で最近リリアンを狙った脅迫まがいの行為が続いてるらしくただの悪戯ならいいのだがもし生徒に何かあったらと仕事柄、相談を受けたらしい。

 基本的に日本の警察は脅迫ぐらいで動かず何かあったときにしか動かないことを課長はよく知っている。実際何かあったからでは遅いのだ。

それに警察沙汰になったらリリアンの品位を著しく落とすことになる。

課長は考えた結果、護衛として学園に潜入しても不自然ではなく、またどんな相手にも対応できる能力の持ち主という条件にぴったり当てはまったのが当の永田護であった。

 その後、裏から手を回して実習先を変えたのだった。

実際のところ面白そうだからという理由が大半なのだが護はそれを聞いてあきれ返りながらも引き受けざるえなかった。

上司の頼みというのもあるが実際困っている以上ほっとけなかったのだ。

 

 (実際若い男が女学校に行くというのはどうなんだろう)

結構古風な考えの持ち主である護はそう思った。

周りの反応も様々であった。

男友達たちは真っ先にうらやましがった。

「リリアン!?俺が高校時代、そこの学祭のチケット手に入れるのにどれだけ苦労したと思っているんだ!」

「いや、知らないし・・」

「ちくしょー、羨ましい!俺なんか母校の男子校だぜ」

「別に遊びに行くわけじゃないんだけど・・・」

「言え!いったいどんな手を使った、っていうか俺と変われ!!」

「いや、不可能だし!!」

男友達たちの理不尽なやっかみと対象となった。

「リリアン、へーあんなお嬢様学校にいくんだ、さぞ美人が揃ってるでしょうね」

「希美、何か怒ってないか?」

「別に起こってなんか無いわよ、勝手に女子高でもどこでも行けば・・」

「別に自分が決めたわけじゃあ無いだけど・・」

幼馴染の女友達は妙に冷たい反応だった。

「リリアン?あの糸を延々とゆってくやつか?」

「いや、アキさん、そのリリアンじゃなくて・・」

「とりあえずお土産よろしく」

「だから遊びに行くわけじゃないんだけど・・」

職場の同僚はいまいち理解していなかった。

「護君、ちょっといいかい」

「なんですか、タカさん」

「今回のことで護君のことを占ってみたんだけど、恋愛運が100年に一度あるかないかぐらい絶好調、ちなみにラッキーアイテムは眼鏡、ラッキーカラーは黒、ラッキープレイスは女子高って出てるんだけど・・」

「・・・なんか朝のワイドショーの最後に出てくる今日の運勢はみたいですね・・」

「うん、でも一応伝えてこうっとおもって・・私の占い当たるから・・」

陰陽師の藤田孝明の占いは外れるのが珍しいくらいだ。

でもいくらなんでもそんなことはない。

こんな平凡でつまらない男を好きになる物好きなんていないはずだ。

とりあえずタカさんには礼を言った。

しかしこの時護はまさかそのリリアンで運命的な出会いすることになるとはまだ気づいてなかった。

 

 

 


あとがき

どーもMrスケアクロウです。

いきなり稚拙な文章申し訳ありません。

初投稿でいきなり無謀とは思いますが私が依然書いたオリジナルとマリア様がみてるのクロス作品です。

オリジナル本編より数年後の話です。詳しくは設定をお読みください(投げやり)

主人公以外にもオリジナルのキャラが出るかもしれませんし出ないかもしれません。()

プロローグとはいえマリみてのキャラが一切出てこないとは(汗)

皆さんしばしお付き合いください。

 

 

 

 





投稿、ありがとうございます。
美姫 「ありがと〜」
さて、こうしてリリアンへと趣くこととなった譲だが。
美姫 「この先、一体何が待ち受けているのか!?」
次回も楽しみにしています。
美姫 「待っています」



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