空と翼の軌跡

LOCUS OF 9

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時刻は正午を大きく回り、しばらくすれば夕刻になるという時間帯。

 まだ青空が広がっているが、もうすぐ赤焼けの綺麗な夕焼け空になるだろう。

 それを鏡のように映すだろう、この広大な海はどれほどの景観を見せてくれるのかな、と思いつつ、

 ヨシュアはエステルと恭也とクローゼと共に海道をルーアン市に向けて歩いていた。

 

「すまなかったな。釣り好きと話せる機会がそうそうないものでつい……」

「いえ。エステルも楽しそうでしたから」

 

 結局、孤児院を出たのはエステルと恭也がみっちり1時間は釣りに関して話し込んでからだった。

 そのエステルは最初こそ申し訳なさそうにしていたものの、元々のその性格。

 今はもうクローゼと楽しそうに数歩前を会話しながら歩いている。

 

「ルーアンが観光名所だとは聞いていましたけど、確かに綺麗ですね」

「うむ。俺も初めて来たときは目を奪われたよ。だがルーアン市内はもっと綺麗だぞ。

 時間があれば明日にでも市内の案内をしよう」

「ありがとうございます」

 

 エステルはクローゼと同い年ということもあって楽しそうだ。

 元々、人と打ち解けやすいこともあるし、クローゼも人当たりがいい。

 微笑ましく思いつつも、ヨシュア自身、恭也との会話を楽しんでいる。

 あまり人と打ち解けることが不慣れなヨシュアであるが、恭也はなぜか話しやすい。

 

「ふむ。男の兄弟がいるとこんなものなのかもしれんな」

 

 恭也も同じなのか、わずかに笑みを見せた。

 男の兄弟、という言葉に、なぜか頭の中で浮かび上がる記憶があったが、小さな頭痛が。

 

「ん? 大丈夫か? 少々顔色が悪いが」

「あ、すいません。ちょっと……大丈夫ですので気にしないでください」

「そうか? ならいいが……」

 

 それにしても、とヨシュアは今一度ちらちらと恭也を観察。

 

(父さんも気配がすごく自然すぎるんだけど、この人もかなり……)

 

 カシウスほどとはいかないが相当なものだ。恭也の実力はいったいどれほどか、興味が湧く。

 不謹慎にも魔獣の1体も出てきてくれないかなと考えてしまうのだが、その際に気づいたことが。

 魔獣の気配はあるのだが、どうもこちらから離れていくのだ。

 

「ここらの魔獣はたいがいこの2ヶ月の間に叩いておいたからな」

「え?」

「クローゼさんが言うには、俺を怖がってるらしい。鬼だとか言われてな。俺としては納得いかないのだが……」

 

 恭也はやれやれとため息をついて肩をすくめた。

 確かに魔獣が逃げていっていると言えないことはないのだが、

 それ以前にヨシュアとしては自分の思考を気取られていたことに驚いた。

 

「ふふ、俺を探っていたのか?」

「……鋭い人ですね」

「君もな。魔獣の気配をしっかりと探っているようだし、気配の察し方、探り方、隠し方がうまい。

 大したもんだな。どこでそれだけの技術を身につけたんだ?」

「……まあ、ちょっといろいろあって」

 

 正直、それは軽々しく言えることではない。

 過去のことに関しては、カシウスやエステルにすら話せていない。

 カシウスにはさすがに暗殺しようとしたのだから、話せることは話してあるが……。

 ヨシュアのその雰囲気を察したのだろう。恭也が微笑の顔を失せさせ、真剣な顔になった。

 

「……悪かった。事情を知らないとは言え、軽々過ぎたな」

 

 気を悪くさせてしまったかと思ったが、恭也が気にすることはなかった。

 その辺りまで読んだのだろうか。

 

「キョウヤさんはどこで?」

「ふっ、俺の方はきっちり聞いておくんだな」

 

 ちゃっかりしているな、とでも言いたげに恭也は苦笑して、自分のことを話し出した。

 

「ミカミ流……やはり聞いたことはないですね」

「まあ、それはそうだろうな。知っている奴がいるなら逆に聞きたいくらいだ」

 

 どういう意味だろうか。尋ねてみてもその辺りははぐらかされる。

 自分のこともあるし、ヨシュアは追求しないでおいた。多分、さっきの恭也もこんな感じだったのだろう。

 互いに言えないことがある。それは仕方のないこと。

 会ったばかりだということもあるからと自分に言い聞かせるが、ヨシュアは自分のこういう性格が好きではなかった。

 

「さて、間もなくルーアンだが――っ!」

「――エステル、クローゼ、下がって!」

 

 もうすぐルーアン市へ続く道とジェニス王立学園に続く林道とで分かれるというところだった。

 気配。魔獣だ。数体。

 エステルとクローゼも気づいているようだ。というより、すでに見えている。

 岩の陰に青白い炎のような物が見えている。

 

 

 

 

 

――――が、すでに岩陰からクローゼに襲い掛かろうとした1体が斬断されていた。

 

 

 

 

 

「!?」

 

 速い。石畳を敷いてわずかに整地された道に砂煙を立てて滑りながら、恭也が倒された魔獣を挟んだ向こう側に。

 "シルフェンウィング"かと判断。

 とりあえずエステルと共にクローゼの前に立ち、すぐさま対角に位置する岩陰に潜んでいるらしい魔獣に攻撃を……

 

"アクアブリード"!」

 

 高らかなソプラノの声に続き、頭上を水の弾丸が誘導弾のように向かっていく。

 見事に命中。岩陰に隠れていた魔獣が、岩をよけての上方からのアーツ攻撃にやられる。

 

「……クローゼ?」

「あ、私、アーツが使えるので。支援程度ですけど」

 

 とは言うものの、軟体動物のような足をいくつも生やし、

 その上に青白い炎を持つ魔獣――ストーブプラントが炎を消されてその場で暴れまわり、すぐに動かなくなる。

 アーツの一撃で倒す。それも水属性では最弱の攻撃アーツなのに……。

 

「彼女はこれほどのアーツ使いでもあるから立派なんだが……それゆえ、1人で出歩くことが多くてな。

 護衛する側としては非常に神経がいるという……」

「キョウヤさん、それでは私が素行不良みたいじゃないですか。護衛を放り出して釣りをしていた人と同じにしないで下さい」

「いや、だからそれは……」

 

 どうも孤児院にいた途中から、クローゼの機嫌が対恭也にのみ悪くなっている気がするが……。

 

「あはは、クローゼも結構お転婆?」

「君が言うセリフじゃないよ」

「うっさいわね!」

 

 エステルが「そんなことよりも!」とヨシュアを黙らせる。

 

「……私たちの出番は?」

「いらない、みたいだね……」

 

 ヨシュアもスピードには自信がある。戦術オーブメントにも時属性のスロットを持っているくらいなのだ。

 だから必然的に時属性のクオーツは必ずはめていることになり、そのこともあって尚更。

 なのにそれ以上に速い恭也の動きと判断力。一刀の下に斬り裂く技術。

 さらにはクローゼのアーツ。

 

「ん? どうした、エステル、ヨシュア?」

「いや、どうしたって……お2人のコンビに驚いてるんですけど」

 

 大したことではないと言う恭也。サポートなら任せてくださいと言うクローゼ。

 この2人、本当に()遊撃士と民間人かと疑問に思うヨシュアとエステルである。

 

「このストーブプラントには気をつけろ。こいつは対象の意識を混乱させて喰らう習性があってな」

「はい、知ってます。エステルが初めて戦ったときに僕に攻撃してきたもので、嫌でも理解しましたから」

「――ヨシュアーーーー!」

 

 棒を振り下ろそうとするエステルだが、クローゼに止められてどうにもできず。

 

「あ〜、まあ、あれだ。こいつは水のアーツに弱い。近接攻撃よりアーツで倒す方が無難だ」

「なるほど……」

 

 即座に遊撃士(ブレイサー)手帳を開いてメモを……と、さらに新たな気配! メモは後にしてヨシュアは再び剣を抜く。

 

「キョウヤさん! なんか1体変わったのがいますけど!」

「む、あれは…………間違いない。つい先日手配された魔獣――ジャバだ!」

 

 恭也が手帳を開いて確認。

 ボールのように丸い体。おまけに尻尾で立っているような魔獣だった。

 

「どうやら君たちはルーアン着任と同時に手配魔獣退治報告も重ねる必要がありそうだな」

「「はい!」」

 

 勝つ事を前提とした恭也の言葉に、ヨシュアもエステルも苦笑しながらもはっきりと答える。

 

「クローゼさん、下がってください」

 

 ここに残ろうとしたクローゼだが、恭也と共にヨシュアも離れさせる。渋々そうでも彼女は言う通りにしてくれた。

 周囲にはさらにサメのような体をした魔獣――サメゲーターもいる。

 どうやらここ一帯を叩いた後に、この手配魔獣が縄張りを張って従えるようにでもなったのだろう。

 

「サメゲーターは動きこそノロいが、その噛み付きは喰らったら間違いなく重傷を負うぞ。剣でも軽く折るくらいだからな」

「じゃあアーツを中心にした方がいいですね」

「そうだ。で、問題はあのジャバなんだが……あいにくここらでは見ない奴だから俺も詳しくは――むっ!」

 

 そのジャバがいきなり体を上下に揺すって舌をべろべろと動かし始めた。

 

「アーツか!?」

「いけない、防御を!」

 

 恭也に続いてヨシュアとエステルもオーブメントへ意識を。

 風属性の、対アーツ用の防御アーツ――"シルフェンガード"を発動させる。

 

「――――!」

 

 ジャバが人には解せない雄叫びを上げた。

 

「寒ぅ!」

 

 エステルが風の防御陣を発動させながらも叫ぶ。

 頭上に現れた氷塊。まるで太陽が日光を降り注がせるように、冷気を浴びせかけてくる。

 

「くそっ、こいつ……アーツの力が強い!」

「それも"ダイヤモンドダスト"とは……!」

 

 "ダイヤモンドダスト"――水属性の攻撃アーツとしては最強のアーツだ。

 風の防御結界を発動しているというのに……ヨシュアたちの服がゆっくりと凍り付いていく。

 対魔法耐性が弱いのか、恭也が一番その程度がひどい。

 このままでは凍傷で剣すら握れなくなりそう。

 しかもこちらが動けない間にサメゲーターがどんどん接近してくる。

 

 

 

 

 

「エステル!」

「OK、ヨシュア! 防御任せる!」

 

 

 

 

 

 エステルの前に出て、冷気から彼女の盾に。途端にかかる冷気の重圧。

 エステルが"シルフェンガード"を解除し、新たなアーツの構築に取りかかった。

 

「3体に同時攻撃でいくわよ!」

「当たらなくてもいい! 足止めだけでも!」

「わかってるわよ。けどまあ……あたしは倒す気でいくけどね!」

 

 サメゲーターがもう数歩先まで来ているが、彼らのノロい足に比べればエステルの構築速度が勝った。

 発動するのは火属性の攻撃アーツ――"ファイアボルト改"。数は敵数と同じだけ、3発。

 

「いっけえ!」

 

 エステルの気合と共に射出された火炎の弾丸は、サメゲーター2体に直撃。さらに離れたジャバへ。

 残念ながらジャバには当たらず、しかしその眼前に着弾し、ジャバのアーツ継続を妨害。

 冷気が明らかに衰えた。

 

 今!

 

 ヨシュアより一歩早く恭也が。

 

「またアーツか! エステル、ヨシュア、こいつらを頼む!」

「わかりました!」

 

 ジャバは積極的に動こうとしない。サメゲーターほどではないが動きがノロいようだ。また体を揺らしている。

 サメゲーターが大口を開けて前に出た恭也を狙う。が、恭也はその瞬間を狙い済ましたかの如く"シルフェンウィング"を。

 2体の間を瞬時に駆け抜け、ジャバへ向かっていく。

 

「僕が右をやる!」

「んじゃ、あたしが左のをもらったーーーー!」

 

 エステルと共に動く。まずは単純な噛み付き攻撃を避ける。正直、ノロいので避けやすい。

 サメゲーターの横に回りこみ、ヨシュアは腕を広げて二刀を強く握って……

 

"双連撃"!」

 

 二刀での連続斬り。斬り下ろしと薙ぎ。恭也の小太刀より重めで、太さもある双剣は、サメゲーターを軽く裂いた。

 エステルは上方からまずは脳天を打ち抜き、明らかにサメゲーターがよろけたところに顎を。

 見事な打ち上げは体全体を使って放たれ、サメゲーターは文字通りひっくり返ってそのまま仰向けで気絶している。

 

「エステル、ヨシュア! トドメをさすぞ!」

 

 ジャバがその体を揺らしている。アーツではない。恭也の斬撃を喰らってよろけている。

 エステルと一瞬だけ目配せを。彼女は頷き、その棒を持ち上げて深呼吸を。

 その間にジャバへ突っ込む。対面から恭也も小太刀を片方だけ納刀して肉薄。

 

御神流 奥義之壱 "虎切"!」

"絶影"!」

 

 片足に力を入れ、一気に地を蹴る。アーツなんて必要ない。

 時属性重視のヨシュアにとっては、他人が一見すれば、影が通り過ぎたようにしか見えない程度の速さにまで移行できる。

 恭也の居合い斬りとほぼ同時に、ヨシュアも反対側を薙いで駆け抜ける。

 

「エステル、思いっきりの一撃を!」

「言われるまでも……ないわよ! どうりゃああああ!」

 

 少々女の子としてはどうかなと思う雄叫びを上げて、エステルはその身を回転させる。そして全体重と気迫まで乗せた一撃が。

 エステルのクラフト()である、"捻糸棍"である。

 発生する衝撃波。見えない打撃は高速でジャバへ向かい、その腹をぶち抜く。

 

「――――!」

 

 悲鳴。ジャバはそのまま吹き飛ばされて岩壁に身をぶつけ、倒れこむ。

 

「ふう……退治完了だ」

 

 恭也のその声で、エステルが棒を振り上げ、気持ち良さそうにガッツポーズなどをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、ルーアンへと到着した恭也たち。景観に素直な反応を見せるエステルと、静かに微笑む程度のヨシュア。

 はしゃぐエステルには苦笑するが、ヨシュアは冷めたように彼女にため息を。

 

(どこまでも静かだな、ヨシュアは。まあ、俺も似たような感じだったが)

 

 よく似ていると思う。だからこそ、ヨシュアも心の中ではきっと景観に見とれたろうと恭也にはわかっている。

 顔にはあまり感情を出さないだけ。読み取れる者が見れば、ヨシュアとて充分に相応の感情を示しているのがわかる。

 

(しかし……クローゼさんはなぜ先ほどから怒っているのだ? わからん……)

 

 ヨシュアに聞いては見たが、彼も怒っているのは気づいていたが理由はわからないらしい。

 エステルに聞いても「え? 怒ってますか?」と返ってくることが読めるので聞かない。

 ヨシュアも苦笑してた辺り、きっと同感なのだろう。本当に自分とよく似ていると思う恭也である。

 

「とりあえず、まずは報告に行かないとな。こっちだ、2人とも」

「ほら、エステル。キョロキョロしていてはぐれないでよ。ギルドの掲示板に迷子で載せるよ?」

「やめてよ! クローゼも笑ってないで!」

「ご、ごめんなさい……うふふ」

 

 騒がしい一行――ほぼエステル――が白で統一されたと言ってもいいくらいの街並みと、

 市内中央を流れる大きなルビーヌ川に目をやりつつ、ルーアン市内を行く。

 

「うわ〜、大きな橋」

「ラングランド大橋って言うんです。ルーアンの北街区と南街区を結ぶ橋なんですよ」

 

 跳ね橋で有名で、今でも時間になれば跳ね上がるらしい。

 昔は水運業で繁栄したルーアンなので、その頃は1日に何度も跳ね上げられたそうだが、

 飛行船が発達した今日では、水運業は衰え気味である。

 それでもなくなったわけではないし、観光名物としての価値もあるため、ラングランド大橋は今でも動いている。

 

「このラングランド大橋のほぼ正面にあるからわかりやすいだろう。ここがルーアン支部だ」

 

 道路を挟んで大橋のほぼ正面に位置する建物。そこに遊撃士協会の看板がかかっていた。

 大橋見物は後でということにして、エステルたちも恭也に続く。

 

「おや、恭也。おかえり。おっと、クローゼさんも一緒かい?」

「カルナさん。お仕事お疲れ様です」

「ああ。ん? エステルにヨシュアかい?」

「あ〜、カルナさん!?」

 

 掲示板の前に1人の女性。ここルーアン支部に所属しているカルナという正遊撃士だった。

 深い青の髪を後ろでポニーテールにして纏め、赤いハチマキをつけている。

 銃を専門に扱うやり手の遊撃士で、自作の特殊弾丸を使ってくるので、恭也もよく鍛錬の相手になってもらう。

 

「知り合いですか?」

「ああ。ロレントに行ったことも多くてね。この子たちはカシウスさんについてよく支部に顔を見せてくれてたから。

 そうか、2人ももう16歳になったんだね。そういや、ボースでのこと聞いたよ。お手柄じゃないか、2人とも」

 

 本当にカシウスは顔が広いんだなと思いつつ、カルナと親しそうに話すエステルたちを見ていたが、

 そう言えばと受付の方を見ると、担当のジャンの姿がない。

 2階の方に気配があるが……ジャンともう1人ほど。誰だろうか。

 

「ああ、ジャンは客と打ち合わせしてるんだよ。ちょっと席は外せないようだね」

 

 そうなると報告ができない。

 報告せずにぶらぶら街を歩くわけにはいかないなと思っていたが、そこはカルナがジャンに話は通しておいてやると言ってくれた。

 カルナの知り合いでもあるわけだから、その辺は大丈夫ということ。

 

「なら今の内に市内観光でも行くか。仕事は……今のところないようだな。では俺が案内しよう。クローゼさんもいるしな」

「そうですね。それではお2人とも、行きましょうか」

「よっしゃー、行こう行こう!」

「落ち着きなよ、エステル」

 

 支部を出た4人はまず北街区を散策する。

 現在のルーアンは商業地区として北街区の方が栄えていて、たいがいの店もこちらにある。

 

 

 

 

 

「大きいホテルですね〜」

「うむ。観光地だからな。俺も今はここに泊まっている。用があるならいつでも来てくれ」

 

 遊撃士は定住する者もいれば、歩き回る者もいる。

 定住するなら家を探すものだが、動き回るとなると家などいちいち探していられない。

 そのため、遊撃士協会は各地の宿泊施設と連携しており、一般人よりは比較的安値で宿泊できる。

 いちおう、遊撃士協会の各支部にもたいてい宿泊できる設備があるのだが、

 正遊撃士が優先的に使用できるようになっていて、準遊撃士はほぼ宿泊施設の方に泊まる。

 

 

 

 

 

「灯台をモニュメント代わりにしてるんですね。さすがはかつての水運業の街ですね」

「ええ。灯台ならもう1つ大きいものがマノリア村の近くに建ってるんですよ」

「あ、バレンヌ灯台でしょ? あたしたち、そこで魔獣退治したのよ」

「む、魔獣が出たのか。そうか、そのような依頼は出ていなかったから知らなかったな……やるじゃないか、2人とも」

「いや〜、あっはっは」

「少しは謙遜しなよ、君は……」

 

 ヨシュアはツッコミ役が定着しているらしい。静かだが、エステルとならいいコンビだと恭也は思った。

 ついでに恭也は灯台守をしているフォクトという老人が元気かを聞いておく。何度か依頼で会ったことがある老人なのだ。

 いろいろ口やかましい老人だが、決して性格は悪くないし、彼の言っていることは礼儀などの問題なので、

 恭也としてはそもそも口やかましいとも思わない。

 むしろ意気投合しそうなほどに恭也は彼とは仲がいい。

 

 

 

 

 

「カジノか〜。一遍してみたいかも……」

「……エステル。その歳でギャンブルに手を出すのは感心せんぞ?」

「あ、いや、ちょ、ちょっとだけ興味が……こう、何ていうか、メダルをガッポガッポと稼いでみたいな〜なんて……」

「…………」

「…………うわ〜ん、ごめんなさい!」

 

 恭也の冷たく厳しい視線にエステルもたじたじ。

 

「キョウヤさんってやっぱりギャンブルとかには厳しいの?」

「はい。力をつけるにしてもお金を稼ぐにしても、まず『近道しよう』っていう考え自体が嫌いみたいで」

「見たまんまと言えば見たまんまだね、キョウヤさん」

「あはは。ある意味わかりやすいですよ」

 

 エステルに説教をしだす恭也を見つつ、ヨシュアとクローゼは小声で話す。

 エステルから『助けて』と視線が送られてくるのは気づいているのだが、口を出せば自分たちにも説教が波及しかねない。

 聡いヨシュアに、恭也とそれなりに付き合いがあるクローゼにはわかることなので、エステルのように考え無しの行動は取らない。

 

「……恨むわよ、ヨシュア、クローゼ……」

「エステル、人の話を無視するとはいい度胸だ」

「いやいやいやいや、無視してません! 無視なんてしてませんから、これっぽっちも!」

「いい機会だ。カシウスさんからも君にはいろいろと教えてやってくれと言われている。この際、礼儀から――」

あ、あの中年親父……余計なことを〜!

 

 エステルが呻いているが恭也は知ったこっちゃないらしい。

 そんなこんなでラングランド大橋を渡りながらも説教を受けるエステルは、景観に見惚れるどころではない。

 その脇で楽しそうに話すヨシュアとクローゼには常に攻撃的視線を送るが、

 ヨシュアには飄々と流され、クローゼは彼に「気にしないでいいから」と言われてごめんなさいと手を合わせてきた。

 

 

 

 

 

「こちらが南街区です。右側には倉庫街。左側にはルーアン市長の邸宅などがありますね」

「あまり人がいないね。北街区はあんなに賑やかなのに」

「はい。水運業が衰えてからは……だから今ではちょっとこちらは治安も悪いので」

「特に倉庫街はレイヴンと名乗る不良たちがたまり場にしていて尚更な。あまり倉庫街には行かない方がいい」

 

 いろいろいざこざを起こしてくれるので、恭也もカルナと共によく仲裁に入ることは多い。

 いっそ力任せに排除を、という人も多いくらいなのだが……。

 

「俺もカルナさんもジャンさんも、力ずくでの解決は意味がないと考えているんだ」

 

 突っぱねた態度を取る者は、力ずくで押さえれば確かに静かになるかもしれないが、

 心底から不良な者は落ち着いてくるとまた徒党を組みかねないし、そもそもそういう者は反発心を強めかねない。

 

「ある意味、不良たちを纏め上げている者がいる間は散り散りになっているよりはマシだということもあるしな」

「なるほど……」

「とは言っても、このまま放っておくわけにはいかないですよね?」

「うむ。問題が起きてから動くだけでは根本的な解決にはならんからな。何とかしたいところだが……」

 

 と、近場の酒場から男たちが出てくる。頭に赤いバンダナを巻いた彼らは、こちらを見ると途端に気分の悪そうな顔を。

 

「…………」

 

 睨むわけではないが、彼らにはどう取れたのかはわからない。しばらくすると彼らは口々に何か言って去っていく。

 やれ「女を侍らせていい気になるな」とか、「いつか痛い目に遭わせてやる」とか。

 

「……俺はもう顔を覚えられているからな、良くも悪くも」

 

 苦笑する恭也に、ヨシュアも気にすることはないですよと返してくれる。が。

 

「何あれ!? 態度悪っ! しかも捨て台詞もありきたりだし」

 

 エステルとしては容認しにくいらしい。恭也も気分は悪いが、彼女の怒りっぷりを見ているとどうでもよくなってくる。

 

(……彼女は無意識なんだろうが)

 

 無意識で人の暗い気持ちを晴らしてくれるのだから、エステルの底抜けの明るさや元気さは間違いなく長所だろう。

 そう言うと、ヨシュアは静かに笑って頷いてくれた。

 

 

 

 

 

「全くだ。彼らにはもう少し自制してほしいのだが」

 

 

 

 

 

 そこに橋の方から2人の男性が。1人は少々髪が薄いが、身なりはしっかりしていて、とても落ち着いた風格を持った人物。

 もう1人は彼の半歩後ろに立って、彼の言葉にうんうんと頷いている。

 

「これは、ダルモア市長」

「やあ、確か……タカマチ準遊撃士だったね。見回りかな?」

「いえ、新人の観光案内をしていまして」

 

 エステルとヨシュアを紹介する。彼らもダルモア市長たちに挨拶を。

 ダルモア市長は2人の礼儀よさに、同じく礼儀を以って返す。

 

「そうか、エステル君にヨシュア君と言うのか。どうかね、このルーアン市は?」

「とても綺麗ですね。思わず目を奪われます」

「そうそう〜」

 

 その言葉にダルモア市長も嬉しそうに頬を緩める。

 街を愛しているのだろうなと思わせてくれる表情に、恭也やクローゼもやはり好人物だなと思う。

 

「市長。お時間の方が……」

「わかった。すまないね、仕事があって。ルーアン観光を楽しんでくれたまえ。そしてルーアンのためによろしく頼むよ」

「「はい」」

 

 2人の返事に気を良くしたのか、笑って秘書と共に自分の邸宅に帰っていくダルモア市長。

 

「いい人ですね」

「うむ。それゆえ、レイヴンがせっかくの街の治安を悪くしていることに頭を痛めておられるのだ」

「秘書の方はどちらかと言えば強硬派な方ですけど……」

 

 ルーアンに根を置く元貴族の家系にあるダルモア市長はルーアン市内でも評判はいい。

 ただ恭也としては最近たまに聞く悪い噂が気になっているところだ。

 金の使い方が悪いだなどの……。

 正直、最初のうちはスキャンダル好きな者が言っているだけではないかと思ったが、

 情報をちょっと集めてみると、火のない所に煙は立たないということか、それらしい話を聞くことがあった。

 

「まあ、それは置いておいてだ。せっかくだ。この酒場で何か奢ろう」

「え? いいんですか!?」

 

 先ほど気分を直してくれたのだ。それくらいはしようと恭也は提案した。

 

「いちおう先輩だしな、俺も。まあ、まだまだ半人前だが」

「いよっしゃーーーー!」

「だから少しは遠慮してよ、君は……恥ずかしい」

「クスクス、エステルさんったら」

 

 そして酒場に入り、4人は店主オススメの「魚卵の酒蒸し」などを。茶碗蒸しを彷彿とさせてくれるので、恭也も気に入っている。

 そしてエステルたちは恭也の奢りの下で、ルーアンの釣れたての魚を使ったという郷土料理に舌鼓を打つのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、またいろいろと回り、夕刻になって支部に戻ると、ジャンが打ち合わせも終わって話もカルナから聞いていたので、

 エステルとヨシュアの所属変更手続きと手配魔獣の退治報告も素早く済ませられた。

 そして学園に戻らないといけないクローゼと、彼女の護衛の恭也は別れた。

 恭也はどのみちルーアンに戻ってくるので、ホテルで会うこともできるが。

 

「どうですか、キョウヤさん。あのお2人は?」

 

 道中ではやはりエステルとヨシュアの話になる。

 

ヨシュアは結構できますが、エステルはまだ成長過程ですね。注意力に欠けるところはありますが……。

 しかしあの性格は,遊撃士向きかもしれません」

 

 依頼人にもよるところもあるが、あの快活さは人と関わる遊撃士に向いているだろう。

 正直、レイヴンにあって怒り出す辺り、冷静さに欠けるきらいがあるものの、そこはヨシュアがいる。

 だから静かなヨシュアとのコンビは向いていることは間違いないし、ヨシュアもヨシュアで遠慮気味だったりするので、

 その点は押しの強いエステルがカバーできる。

 

役割分担ができているってことですね」

「ええ。いいコンビであることは間違いないですね。まあ、俺もまだ準遊撃士ですから偉そうなことは言えませんが」

 

 戦闘でも互いの名を呼び合うだけで相手の狙いを読めていた。大した信頼関係だ。

 あれこそ、正しい「仲間」「相棒」と言うべき間柄だろう。

 

「キョウヤさんも、アーツの使い方が上手くなってきましたね」

「そうですか? エステルほどでもないですが」

 

 とは言うものの、恭也もあの手配魔獣との戦いで"シルフェンウィング"や、

 何より咄嗟に張った"シルフェンガード"は、かなり上手くできたという実感があった。

 ただ、やはりエステルやヨシュアに比べて精度が低いのか、まだまだ程度が低いことは否めないが。

 

「クローゼさんのおかげです」

「どういたしましてです」

 

 カシウスの言う通り、ボースはいろんな魔獣の知識や経験を積むにはもってこいだった。

 そこでアーツの重要性についても痛感し、それ以来攻撃アーツも積極的に訓練しているのだが、

 クローゼに師事するようになってからというもの、身に付く速度は格段に増したと言ってもいい。

 

「……ところでキョウヤさん」

 

 なぜかいきなり不機嫌そうになったクローゼ。

 せっかく観光中に機嫌が直ったかと思ったのだが……。

 

「何で私だけ敬語なんですか?」

「……は?」

「『は?』じゃないです。エステルさんにもヨシュアさんにも普通に話してるのに、どうして私だけ今でも敬語なんですか?」

「いや、どうしてと言われても。エステルたちは同じ遊撃士ですし、クローゼさんは護衛対象――クライアントなわけですから」

 

 そもそも王家の王女だ。

 さすがにそう言うとクローゼが気分を悪くするだろうから言わないが、クローゼはそのあたりも察していることだろう。

 

確かにそうですけど……それでは、私だけ他人行儀に見えてしまうんですが……」

 

 これが怒っている原因だというのだろうか。

 話し方に問題はないと思っていたが、丁寧な言葉が逆に気に障っていたらしい。

 そう言えばエステルに普通に話してくれといわれてすぐに直した辺りから、クローゼの機嫌が悪くなっていたから間違いない。

 

「エステルさん達は、私相手にも普通に話して下さいますよ?……なのに、キョウヤさんは話して頂けないのですか?」

「あ〜……ふぅ、わかった、わかりました。ただし、条件が。ユリアさんがいる場合は勘弁してください」

「あはは、わかりました」

「それなら……ごほん。俺の普段の言葉遣いは少々……雑だぞ。それでも構わないんだな?」

「全然構いません♪」

 

 それだけで嬉しそうにするクローゼ。

 こんなことで怒っていたのかと思ったが、すぐに撤回。身分を気にしてほしくない彼女なら、それこそ気分が悪いのだろうから。

 考えが足りなかったか、と反省。

 暗くなり始めた林道を、気配を昼間以上に丹念に探りつつ、クローゼを護衛する恭也であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんの公爵ボンボン! せっかくのスイートルームだったのに〜〜〜〜!」

 

 ホテルに来たエステルたちだが、ホテルの方の手違いで、支部から予約がいっていた部屋に間違って客を入れてしまい、

 彼女たちの部屋がなくなってしまった。

 そこで予約もなく空いていたスイートルームをエステルたちが普通の部屋の料金で泊まれることになったのだが……

 

「な〜にが『これからもその謙虚さを忘れるでないぞ』よ!」

 

 たまたまルーアン視察――所詮は名目で、単なる観光――に来ていた王家のデュナン公爵が突然やってきて、

 スイートルームを寄越せと言い出す始末。

 執事のフィリップという人が申し訳ないと連呼してお金を渡してきて、「これでどうかお願いします……!」と言ってくるので、

 さすがに彼の顔を立てないわけにいかず、譲ることに。もちろんお金は貰ってない。いらないと返しておいた。

 しかしそうなると部屋がないわけで……2人はホテルのロビーでソファーに座って途方に暮れていた。

 

「む? どうした、2人とも?」

 

 と、そこに帰ってきた恭也。機嫌の悪いエステルに気づき、何かあったのかと声をかけてきてくれた。

 天の助け、とばかりにエステルは恭也の手を取ってすがりつく。

 事情を話すと恭也は苦笑して「災難だったな」と一言。

 

「しかしな、俺の部屋は当然だが1人用だからな。ふむ、布団でも借りればまだいけるか……」

「ん? おお、そこにいるのはエステルにヨシュアじゃねえか!」

「あれ? ナイアルさん?」

 

 さらに声をかけられて誰かと思えば、そこには無精ひげを生やした男性――リベール通信社の記者である、ナイアル・バーンズが。

 ロレントで本来カシウスが請け負った護衛の仕事に於いて初めて会い、ボースでも空賊砦に潜入した際に会った。

 

「…………」

「しかも何と! タカマチ準遊撃士だよな、お前さん!」

 

 なぜか無言の恭也。ナイアルを毛嫌いしているというわけではないだろうが、面倒臭そうな顔をしている。

 

「そういう顔をするなよ。俺はただ取材したいだけなんだよ〜」

「……なかなか執念深いですね、ナイアルさん」

「へへへ、俺は記者一筋な男なんでね。ていうか、お前さんもよ、大会の取材くらいさせてくれてもいいだろうよ」

 

 くわえたシケモク気味なタバコを口で弄りながら、さっそく手帳を出すナイアル。

 が、とりあえずまずは部屋を確保したいエステルとヨシュアであり、それを聞くと、ナイアルが自分の部屋も使えと言ってくれた。

 

「俺の部屋は地下だけどよ。ちょうど記者仲間と泊まってたんだが、今日になって突然王都の方に戻されちまってな。空いてんだよ」

 

 それも2人分だと言う。恭也の部屋も合わせれば、ナイアルを入れてちょうど4人。

 エステルはエイドスの女神に感謝を捧げたい気分だ。

 とりあえず部屋割りだが……。

 

「年頃の娘をオッサンの部屋に泊めるというのは些か問題があると思うのだが……」

「オッサン言うな!」

 

 ナイアルとエステルとヨシュアという案に、恭也が少々渋い顔をして言うと、オッサン呼ばわりされたナイアルがツッコむ。

 

「んじゃあ、エステルをお前さんの部屋にして、お前さんはヨシュアと共に俺に取材されろ! むしろさせろ!」

「む、やぶへびだったか……」

「もう遅い! オッサン呼ばわりされた俺は気分が悪い! もう取材させてもらわないことには直らん!」

「どこまでも取材ですか……」

「おらおら、そういう態度をいつまでも取ってっと、記事にしちまうぞ! 遊撃士が善良なる一般人をオッサン呼ばわりした上、

 お願いを無碍に断ったってな〜! いいのか、キョウヤ・タカマチ準遊撃士ぃぃぃぃ!?」

「……卑怯な」

「ふはははは! 俺のモットーは『筆は剣に勝る』だ!」

「何か違うでしょ、それ」

「気にするな、エステル! 些細なことだ! そもそもお前さんが細かいこと気にするタチかあ?」

「し、失礼ね! あたしだっていろいろ気にする年頃なのよ!」

「そのわりに寝相が悪いけどね。ボースじゃ僕の頭殴ってくるし」

「ヨシュアーーーー! くっ、キョウヤさんだけです、あたしを理解してくれるのは!」

「うむ。被害者同士、語り合うとするか」

 

 ギャーギャー騒いでいるが、ここはロビーなわけで、当然人の目も多いわけで……

 

「あの〜、お客様。お静かに願えませんか?」

 

 注意されても全くおかしくないわけでして。

 

「「「「ごめんなさい」」」」

 

 以上♪

 

 

 

 

 

――続く――

 

 

 

 


独自設定

  "シルフェンガード"

    風属性のアーツ。本来、ゲーム上では回避力を上げるアーツでした。

    ですがそれなら、脚力を上げるなり、反応を高めるなりすればいいわけで、

    それだと"クロックアップ"や、拙作ではすでに変更したとお伝えしました"シルフェンウィング"と重なります。

    よって拙作ではこのアーツは、対アーツ用の防御用アーツということにしました。

    リリカルなのはで言えば、スフィアプロテクションなどの、人1人を覆う防御結界とお考え下さい。

    "アースガード"と似ていますが、拙作では"アースガード"は対物理攻撃用防御アーツとなります。

 

  "絶影"

    ヨシュア・ブライトのクラフト(技)。ゲーム上で実際に使っています。

    使っても発動した時点の場所から動くことはないのですが、拙作では駆け抜けるようなタイプとしています。

 

  宿泊施設に関して

    ゲーム上では宿泊施設の料金が遊撃士だからという理由で安くなったりはしません。

    拙作では本文中にもあるように、遊撃士協会が各地の宿泊施設と連携しているという設定を加えています。

    でないと2ヶ月以上も恭也はホテル住まいでお金大丈夫かという問題が出てきますので。(笑

    いくらなんでも毎回準遊撃士のために宿とってたら、宿泊費がばかにならんだろうってとこから生まれました。


あとがき

  はい、というわけで「ソラツバ」の9話をお送り致しました。

  今回は恭也・クローゼ・エステル・ヨシュアの交流がメインのお話でした。

  ……まー、途中でエステルは恭也に説教かまされたりしてましたがw

  そして、クローゼと恭也の関係の改善。いつかは実行させたかったイベントを、ようやくさせることができました!(w

  まだまだ続くルーアン編。ほのぼのあり、シリアスありな今後の展開を引き続きお楽しみに!

  ではでは、これにて失礼を。ennaでしたー。

 

  というわけで、ソラツバ9話。今回の話は、恭也、クローゼやエステル達との交流をさらに深めるって話ですね。

  遅れましたが、こん○○わ。シンフォンです。

  舞台はルーアン。原作でもいろいろと思惑や謎が深まってくる街ですね。

  恭也も今回は教える立場になって新鮮でしたね。元の世界ではともかく、軌跡世界では教わる立場ばかりでしたからね。

  さてさて、次回は原作でも1日後のあの事件が起きるとき。恭也達はどう動くことになるのか、私も楽しみです。

 

  長らくお待たせいたしました〜。ソラツバLOCUS OF 9お披露目〜ってことで一息ついているFLANKERです。

  前回に続き、恭也とエステルたちの交流にメインを置いた今回。

  戦闘からルーアン市内案内と、相当な量になりそうなところを、何とか1話に収めきれました。

  ネタを豊富に出してくれる3名の合同作家の方々には本当に感謝!

  けど豊富すぎて非力な私は嬉しい悲鳴を上げてばかりです(笑)。大変だけど楽しいってのはいいですね〜。

  さ〜て、ようやくルーアン編も事態が動きます。

  これ以降の展開を予想しつつ、原作と違っている部分も楽しんで頂ければ幸いです。

  ようやくうちの本編も終わったことだし、合同作にしばらく集中するぜ〜〜〜〜! ってことで失礼をば〜。

 

  「そらつば」もとうとうあと一話で10ですね。いやはや、FLANKER氏の執筆速度は相変わらず凄まじいです。

  さて。

  今回の見所は何と言ってもクローゼです。ええ、だれが何と言おうとクローゼです!(ぉ

  ひとりだけ敬語使われている、と拗ねてるクローゼは最高ですよね。

  ……そんな私のツボを突きつつも進んでいく「そらつば」の次話はいったいどんな展開を見せるのか。楽しみにしていますw

  (以上、クレさんより)





クレさんの意見に賛成!
拗ねているクローゼが良い!
美姫 「はいはい、落ち着こうね〜」
ぶべらっ!
……い、今のは幾らなんでもひどくない?
美姫 「今回は観光と、魔獣とちょっこと戦闘ね」
うーん、やっぱり一筋縄ではいかない魔獣。
でも、恭也も色々とアーツを使えるようになっているみたいだな。
美姫 「みたいね。これからどんなアーツが出てくるのかしらね」
うんうん。さーて、次は何が待っているのかな。
美姫 「次回もお待ちしてます」



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