注(これは必ずお読み下さい)

 

※この作品は、『Schwarzes Anormales』の作者であるペルソナさんと、

『リリカルなのは プラス OTHERS』を書いております、私、FLANKERの合同作品です。

 文章は私、FLANKERが担当しました。

 やはり別作者の私が蛍火くんを書いた以上、ちょっと人物像や技などの設定に違いが出ていると思います。

 それが気に入らないということもあるかもしれません。

 お読みになるのなら、そのあたりはご容赦下さい。

 もちろんペルソナさんには許可を頂いた上で蛍火くんをお借りしております。パクリじゃないですよ?(笑)

 

※『Schwarzes Anormales』で言うと第22話終了時点であり、

 『リリカルなのは プラス OTHERS』で言うと第4章第6話終了時点で、これを書きました。

よって、以降の話に出てきた設定などはほとんど反映されていない、とご理解の上でお願いします。

  ただし、今回の蒼牙に関しては本編に入る直前という設定ですので、

  本編で使用できるようになった『絶解・蒼覇神』などは使えないわけです。

  その理由はサブテーマである『"歪"なる者たちの戦』に沿うようにするためですので、お許し下さい。

 

 以上のことをご承知頂けるのなら、どうぞお読み下さい。では。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 蛍火は帯剣の儀(『Schwarzes Anormales』第22話)が終わった日の夜に、別世界へ向かった。

 その目的は、己の鍛錬のためである。

 一方の蒼牙は、復讐のために組織の研究施設を急襲していた。特に手強い敵がいるわけでもなく、施設は蒼牙の手で陥落する。

 そして、2人は偶然の出会いを果たすことになる。

 それは仕組まれたものか、それとも単なる偶然か……2人は、どこか互いに似たものを持つがゆえに出会ったのかもしれない。

 

『まさか、俺にあそこまで似た奴がいるなんて、思いもしなかったがな』

 

 蛍火は後に、誰にともなくそう口にする。

 

『俺もきっと、ああいうふうになるんだろうなと、あの時は思ったものだ』

 

 蒼牙は後に、出会うべくして出会ったのだろうと口にする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『……"歪んだ存在"……同じ境地にある者同士、引かれ合ったのかもな』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………で、ここはどこだ、『観護』?」

(…………さあ、どこでしょうね)

 

 蛍火は己の手にある日本刀に向かって呆れたため息をついてみせる。

 

(しょうがないでしょう!? だいたいあなただって集中力が散漫だったんだから!)

「今日は美亜やらモンスターどもとやりあったんだ。多少は疲れているに決まっているだろう」

 

 今日は帯剣の儀で、美亜と戦ったのだ。

しかも2人の間ではそれだけではなく、美亜の、蛍火との鍛錬の卒業試験という意味合いも兼ねた。

結果はもちろん蛍火の勝利だった。

だが蛍火も美亜の実力には満足していた。まあ、あれぐらいにはなっていてもらわないと師としては困るんだが。

 

(素直に褒めなさいよ)

「うるさいぞ」

 

 しかし『観護』としては面白くないらしい。親馬鹿と言えばいいのだろうか。

 以前も娘を引き合いに出されてやかましいパパさんたちが思いっきり激昂されていらっしゃったが。

 

「それはさておき……本当にここはどこなんだ?」

 

 蛍火はある世界で師匠と呼んでいた者から皆伝をもらい、それ以来彼に来るなと言われてしまった。

 蛍火と満足に戦える者など救世主候補にも周囲にもほとんどいないので、最近、相手に困っていた。

 それに加えて今日の美亜との戦い。

 美亜は確かに強くなっていたが、蛍火にすればあくまで美亜より少し強めの実力を出してやっていただけだ。

 そもそも蛍火は裏の、いわゆる暗殺者のような戦法を取ってきた。

 だから機動力は高いし、あんな遠距離からいつまでも撃ち合うような戦い方はあまりしない。

 

(う〜ん……そんなに離れていない世界なんだけど……ほとんど生命のいないような世界ね……)

「そんなものは見ればわかる」

 

 なまじ強くなった美亜と戦ったために、物足りなさが残ってしまったのだ。

 少し前に禁書庫での、守護者との戦いがあったから、尚更美亜との戦いで体の疼きが取れない。

 そう思って『観護』と共に別世界への鍛錬に繰り出したというわけなのだが、今いる世界は砂漠が一面に広がっているだけなのだ。

 

(失敗ね)

「すぐに別のところに行きたいんだが……」

(無理よ。世界間の移動を舐めてると死ぬわよ)

「だろうな」

 

 力が足りない。

 中途半端な世界間移動なんて行えば、「ロクでもない」なんてことじゃすまない事態になりかねない。

 仕方なく蛍火は砂丘で横になる。体力や魔力回復にはやはり寝るのが一番手っ取り早い。

 夕方時の砂漠は温度が昼夜で逆転する合間だ。このまま寝てしまうと気づいたら夜になって凍死しかねない。

 だから蛍火は魔法で結界を張り、外界を遮断した。

 そうやってうとうとし始めていたときだった。

 

 

 

 ドゴオン!!

 

 

 

 遠くから爆音が聞こえた。相当大きい。

 蛍火はそれでもゆったりと身を起こしてキョロキョロと辺りを見回した。

 

「…………あそこか」

 

 さっきは気づかなかったが、ある方向から煙が見えていた。砂丘に隠れていたので見えなかったのだろう。

 

(行くの? あなたが野次馬根性出すなんて珍しいわね)

「否定はしないがな…………だが、何か気になる」

 

 蛍火は何か言い知れないものを感じて、『観護』を黒曜状態にしてその煙の方へと飛んだ。

 何かがざわめくのを感じながら。

 

 

 


 

 

 

「た、助けて……」

 

 足元で苦しそうな声が聞こえるが無視。そもそも心配などしてやる筋合いはない。

 殲滅しに来ているのだから、むしろ死んでもらわないと困る。

 

「そう、助けてほしいだろう……だが、貴様らは同じことをしたんだ……俺の大切な者たちに」

「わ、私はそんなことはしていない! 別の者が――ひいっ!?」

 

 愛刀『蒼空』の切っ先を言い訳がましい、そして何度も聞いたつまらない責任逃れの言葉を吐く男の鼻先に向けた。

 

「連帯責任……知らないわけはなかろう?」

「……そんな……ほ、本当に私じゃないんだ! 見逃してくれ! 私には妻も子供も……!」

「…………だから何だ? そんなことは関係ない。貴様は――――の人間だ。理由など、それだけで充分」

「…………い、嫌だ…………死にたくない」

「そもそも家族がいるならこんな組織に身を置くな。それだけで貴様は裏切り者だ。

 そして所属するなら相応の覚悟をしておけ……まあ、今更したところで意味はないがな」

 

 研究員らしい、切っ先を向けられていた男はそこで耐えられずに地を這って逃げ出した。

 人が発するとは思えない、奇怪で気持ちの悪い悲鳴を上げながら。

 

「……醜いやつはどこまでも醜いな……覇道第四式 "白雷"

 

 蒼牙は術を男の心臓に迷いなく撃ち込んだ。一瞬だけ痙攣して、研究者らしい男は絶命した。

 

「…………これでまた1つ…………」

 

 組織の施設を潰せた。

 だが今回はあまり手応えがなかった。『代行者(マニピュラシオン)』どころか『宣告者(センチュリオン)』すら駐在していない。

 いたのは『支援者(アウクシリアンズ)』の一部隊に過ぎない。おそらく、それほど重要な施設でもないのだろう。

 

「こんな人気のない世界にあるくらいだから……と思ったんだがな」

 

 こういう外れクジなど別にそう珍しいことではない。だがそれでも悔しくは思う。

 それでも組織は全て『悪』なのだから、いずれは潰すことになるが。

 1人で全てを潰すことが無理なことくらいわかっている。

 だが重要なのはやるかやらないかであり、できるかできないかは二の次三の次だ。

 

「……覇道第三一式 "灼火法"

 

 詠唱の後、蒼牙は炎獄の火球を放ち、研究施設を破壊する。何であれ、これで相当の損害は出せるはずだ。

 

覇道第四式 第三陣 "穿嵐百雷"

 

 さらに壊す。潰す。全てを蹂躙する。

 あの絶望の日、その雨の中、そうすると決めたから。

『潰して砕いて蹂躙してやろう』と。

 クラスター爆弾のごとき術の攻撃で、一部が誘爆を起こし始める。

 蒼牙は壁に穴を穿ち、脱出した。

あとは勝手に崩壊していくだろう。組織の構成員たちの死体を勝手にその瓦礫で埋めていってくれる。

 

 

 

 大切な者たちがそうなってしまったように。

 

 

 

『悪』たる彼らにはピッタリの「埋葬」だろう。

 

「…………ん?」

 

 外に出た蒼牙は、激しく崩壊していく研究施設を眺めていたが、ふと後方上空を振り返った。

 そこには何もない。

 

「…………」

 

 気配も何もない。だが、明らかに視線を感じる。

 蒼牙は迷いなく飛ばした。

 

『出てこい』

 

 殺気を。

 それでも、ソレは出てくる気がなさそうだった。

 

「……出てこないなら、敵とみなして攻撃するぞ」

「…………わかりました」

 

 唐突にそんな声がして、視界の一部がぐにゃりと歪み、それが弾けるように消えた。

 そして、そこには1人の青年がいた。

 

「…………」

「…………」

 

 互いに無言。

 その中で、蒼牙は驚きを顔には出さないよう努めつつも…………心中ではざわめいているのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合同企画特別編

二作品登場オリジナルキャラクター対戦話

 

新城蛍火(『Schwarzes Anormales』) VS 城崎蒼牙(『リリカルなのは プラス OTHERS』)

 

――"歪"なる者たちの戦・前編――

 

協力・監修:ペルソナさん 文:FLANKER

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気配をまるで感じなかった。

 

かなり強い。鍛えた気配察知の能力が、氣の使い手としてのそれも相まって、その者を脅威と知らせていた。

なのに、今の今まで気づかなかった。

 もし背中を向けているときに攻撃されたら、どうなっていたかわからない。

 

「…………――――の人間か?」

 

 一応、蒼牙は聞いてみる。

 この世界は生命の存在が確認されていない。なら、彼はこの世界の外からやってきたことになる。

 研究施設から応援要請を受けてやってきた。そう考えれば納得がいく。

 

「……そんなに殺気を飛ばさないで下さい。少なくとも、そんな組織は知らないですよ」

 

 彼は両手を振って降下し、着地した。

 見た感じは好青年。もちろん、ただ見ただけなら。

 だが佇まいといい、その隙のない構えといい、あれはかなりの猛者だ。

 何よりは、その醸し出す空気。正確に言えば醸し出していた、だ。今は感じない。

 

「私はただ爆音が聞こえて、煙が見えたので見に来ただけです。ただの野次馬根性丸出しの男ですよ」

「……それだけ仮面をかぶるのが上手い人間が、ただの野次馬か?」

 

 その言葉に驚きは見せなかったが、彼は明らかに警戒心を向けつつあった。

 

「わざわざ気配を遮断して近づいたんだ。俺の存在を察知していたんだろう?」

「あれ? 気配で気づいたんじゃないんですか? 私はてっきり気配が漏れてでもいたのかと思っていたんですが」

「……そうだな。気づいたのはその視線だ……その、人をしっかり観察している、な」

「……あなたもね」

 

 互い挑発とも言っていい言葉の応酬。

 蒼牙にすれば飄々としたその態度こそが怪しいものに映る。目だけはしっかりと自分を測っているというのに。

 何よりは気配や感じる氣・魔力……それはもう組織の『断罪者(レギオン)』クラスだ。

 あんな言葉を信用するなど、愚か極まりない。

 

「ところで、後ろのそれ……あなたがやったんですか?」

 

 彼は視線を蒼牙の後方に動かして言った。研究施設の惨状を指しているのだろう。

 

「そうだ」

 

 蒼牙ははっきりと、尊大に聞こえるように言ってやった。

 組織の人間なら、『断罪者』クラスまで派遣した以上、やはりこの施設に意味があったということ。

 それを潰した人間が尊大で傲慢な人間なら、少しはそれらしい態度を取るだろうから。

 だが彼は蒼牙が予想、ある意味では期待したような表情を浮かべることはなかった。

 

「すごいですね。ここまで徹底的に潰しているあたり、彼らに恨みでもあるんですか?」

「……貴様に話す筋合いはない」

「ああ、それもそうですね」

 

 気に食わなかった。おそらく彼はすでに蒼牙の目的などそれとなく読んでいるのだろう。

 

「それで、私は口封じでもされるんですか?」

「してほしいのか?」

 

 間髪入れずに返す。刀をチャキッと鳴らしながら。

 蒼牙としては別にもう正体などばれているのだから構わないし、組織の者がわかりやすいように動いているのだから、

 口封じなどする必要はない。むしろどんどん広めてくれればいい。そうなればそれだけ組織が自分に関わってくる。

 すでに蒼牙も彼の観察はある程度終了していた。

 得物は刀剣の類。服の中に隠せるような――ナイフなどの類だろう。あと、背中――腰の辺りに刀剣類を隠している。

 

(小太刀サイズの刀剣か……)

 

 ナイフといい小太刀サイズの刀剣といい、彼はどうも元親友の得物、正しくはその親友の流派とそっくりだ。

 後ろを取られ、こういう態度を取られ、蒼牙は皮肉を言われているようで気分が悪かった。

 

「されたくはないですね。それより、あなたの目的は復讐ですね」

「…………それが何だ?」

「そんなことをしていて、疲れませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ちょっと、なに挑発するようなこと言ってるの!)

 

『観護』が焦ったように戒めてくるが、蛍火はそれに応じなかった。

 確かに自分の言っていることが彼の気を悪くしていることは言うまでもないだろう。当てられる殺気から容易にわかる。

 だが蛍火は本心から復讐なんてくだらないと思う。

 死者は何も言わないし、何も求めない。結局は残った者が勝手に思い込んでやっているだけ。要は自己満足だ。

 

(説得しろと言ったのはお前だろう)

(確かに復讐なんてやめさせてと言ったけど、蛍火くんの言い方は完全に挑発でしょう!?)

 

『観護』は救世主候補の親たちの集合体みたいなもの。親心がくすぐられた者がいたのだろう。

 だが蛍火は彼が攻撃してきたら反撃するが、説得などする気はなかった。

 蛍火にとって復讐などやるだけ意味がないと思うし、他人――それも知りもしない者がしていたところで止める気もない。

 

「貴様がどう思おうと勝手だ。だが、何も知らない人間が俺に口出しするな。説得でもしたいのか?」

「ええ、まあ。私としては別にいいんですけどね」

(いいわけないでしょうが! 止めなさいよ!)

 

『観護』がツッコミを入れてくるが、蛍火は無視。

彼はきっと説得なんて受け入れない。施設のこの破壊の仕方――完全なる殲滅のやり方から言って、その憎悪の根は深い。

 

「復讐は悪いこと、などとわかりきった綺麗事でも言う気か?」

「いえいえ、そんな子供みたいなことは言いませんよ。ただ、あなたがなぜそこまで復讐に囚われているのか、その理由ですかね」

「…………俺にとって大切な者たちを殺した。それだけだ」

「なるほど、非常にありがちですがわかりやすいですね」

 

 蛍火としても少し自分らしくないと思う。こんなに挑発させることは。

 他に関心を持たない、持とうとしない蛍火だが、どうも彼は気になる。どこか似ているのだ。

 自分のような壊れた、ある意味で死んだ人間である自分に似た者など、蛍火は会ったことがない。それゆえ。

 同時に、蛍火は自分が戦闘中毒者ではなく、戦闘狂だと言われたことがあり、

確かに今、蛍火は目の前の彼と戦いたいと思っていた。

 大河と戦ったときも感じたその戦闘への期待が、内でひどく大きくなっているのだ。

 

「ありがち、か。はっきり言うな。いっそ気持ちいいわ」

 

 彼は自嘲のような笑みを浮かべて見せる。

 

「で? 貴様は何をどうしたらそんな仮面をかぶれるようになった?」

「仮面と言われましても、これが私なんですけ――」

「阿呆。そんなに目とそれ以外の部分がはっきり分かれた感情を示す人間など、そうそういるものか。

 貴様は歪んでいる。そろそろ正体をさらしてもいいんじゃないのか?」

 

 本当に蛍火の心は沸き立ち始めている。いや、心なんてものがあったことも驚きだが。

 以前、マリーにもこうやって本当の自分をさらせと迫られたことがある。

 あのときはそうしないと戦い方を教えないと言われたので見せたが、今回はまったく違う。

 彼はマリーと違って、蛍火が別の顔を持っていることまでも見抜いている。

 マリーのようにただ漠然と本音で喋ってないと思っているのではなく、はっきり、普段見せない「蛍火」を見抜いている。

 

「う〜ん、歪んでいる者同士、通じるところがあるんですかね」

「御託はいい。口先だけの説得も結構だ。貴様はそもそも無駄とわかりきった説得など、する類の人間ではないだろう?」

「ええ」

 

 もはや『観護』は蛍火に何も言わない。呆れているのか、もう無駄と悟ったのか。

 

「ならばさっさと正体を現せ」

「しないとどうなるんですか?」

 

 それに解答はなかった。

 あえて解答と言うなら、それは突然消えた彼が背後に回りこみ、手刀を繰り出してきたことがそれなのだろう。

 蛍火は頭を下げてそれを躱した。反射的に足を繰り出すが、彼もそれを難なく躱した。

 

「――力ずくで吐かせるまでだ」

「私は本当にそんな組織の人間じゃないんですけどね」

「ぬかせ!」

 

 彼は走りにくい砂上でもそれを感じさせない。一気に距離を詰め、その刀を振った。

 蛍火は観護は出さず、小太刀を抜刀してそれを防いだ。

 彼は一瞬の鍔迫り合いののち、小太刀を弾き、早い斬り返しで蛍火の左胴を狙った。

 蛍火はさらにもう一本の小太刀を抜き、それを防ぐ。同時に右の小太刀を上方より振り下ろす。

 彼はそれに対し、身を捻ってぎりぎりで躱す。しかもその捻った回転力をそのまま鍔迫り合った刀に加えてきた。

 

「おっとっと」

 

 蛍火は刀を振るために多少前に上体を出していたので、横からの押しに対抗できない。

 だから逆にその力に故意に押される。下手に抵抗すれば体勢を崩しかねないからだ。

 地を蹴って右へ距離を取る。

 

「それで取ったつもりか?」

 

 距離は数メートル。それを彼はそう言い終わる前に詰めてきた。

 

「速いですね」

 

 蛍火も言いつつ突きを躱す。そして右肘を彼の顔面へ。左へ躱される。

ならばと右の小太刀を上方から。左の小太刀も合わせて横から。

 

『交刃斬』

 

 蛍火が皆伝をもらった小太刀二刀剣術の技の1つ。完璧なタイミングだ。そうそう避けられはしない。

 だが、彼は躱した。またもかき消えて。

 気配から蛍火は前に身を投げた。一瞬後を、背後からの斬撃が通過する。

 すぐに起き上がって身を捻る。両の小太刀を顔の前でクロス。

 

 ガキイイン!

 

 クロスしたとほぼ同じくして、重い剣戟が両腕に響いた。

 

「……いい勘をしているな。相当の戦闘経験があるだろう」

「……あなたも、その動きにははっきり言って驚かされましたよ?」

 

 笑い合う。それはきっと第三者が見ればきっと異様な笑みとしてしか捉えられないだろう。

 それほどに、2人の笑みは歪んでいた。

 鍔迫り合いながら、蛍火はこの状態ではやばいなと淡々と判断する。

 蛍火は膝立ちで上方からの斬撃を受けた。一方の彼は全体重を乗せてきている。蛍火は腕だけでなんとかこらえている状態。

 このままでは腕が持たなくなる。早くも震えてきているのだから。

 かと言って今、体のどこかを動かしただけで均衡は崩れる。そうなれば一撃を見舞いかねない。

 

 

 

 

 

「仕方ないな……」

 

 

 

 

 

 蛍火は彼の言葉通り、ソレを出すことにした。

 

「――!」

 

出すは第4の顔――――敵もしくはそれに順ずる相手に対する感情を押し殺したもの。

 

 彼が、自ら離れて距離を取った。

 蛍火は鋭い彼に賞賛を送る。

 惜しかった。もうほんの少し彼が動かなければ、重心をずらして肩を斬らせる代わりにその心臓を貫けたのだ。

 

「ふん、やっと本性を現したか。面倒をかけてくれる」

 

 蛍火の様変わりした様子にも、しかし彼は特に驚いたふうではなかった。

 

「驚かない、か。本当に俺の裏を感じ取っていたらしいな」

「裏……? むしろさっきまでのが貴様にとっての裏じゃないのか?」

 

「裏」と言うとたいてい、いい気分を抱かないほうを指すことが多い。

 例えば裏社会がマフィアだとか暴力団だとかの社会を指すように。

 だが、確かに蛍火の場合はそうとは決まらない。正直、蛍火自身、本当の自分の顔が5つの中のどれかわからない。

 敢えて言うなら、先ほどまでの丁寧で紳士的なところか、フランクでも優しさのある、第1と第2か。

 しかし最近は第1と今の第4が多い。

 やはりこれとは断定できないというのが一番正解に近い答えだろう。

 

「さて、正体を見せたところで、続きといこうか」

「……だから、俺はお前の言う組織の人間じゃないんだがな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 蒼牙にとって、もうそれはどうでもよかった。

 ただ見たかった。知りたかった。

 どうして彼はここまで歪んでいるのか。何をし、何があったら、あそこまで己を切り替えることができるようになるのか。

その理由が知りたかった。

 

 

 

――――きっと……自分の行き着く先はあんな感じなのだろうから。

 

 

 

 あとあるものとすれば…………戦ってみたい。

 彼と本気で戦ってみたい。

 それは、それなりの腕を持つ者としては当たり前と言っていい欲。

 

「お前が組織の人間であろうがなかろうが、もうそれはどうでもいい」

「だったら俺たちが戦う必要はないと思うが?」

 

 そこで蒼牙は鼻で笑ってやった。何を言っているのかと。

 そんな、戦いへの渇望を秘めた目をしておきながら、何を言っているのかと。

 

「そんな目で言っても説得力はないぞ?」

 

 彼はそこで蒼牙を見て、そして蒼牙同様に鼻で笑った。

 

「ああ、そうだな……俺も、お前と戦いたい。お前と、「死合い」たい」

「……それでいい」

 

 蒼牙は構えた。抜刀に似た体勢。左脇腹のそばに刀身を持ってきて、刀身には左手を添える。

 

「永全不動八門一派・城崎二極流・我流戦闘術、城崎蒼牙。推して参る……!」

 

 蛍火も構えた。左の小太刀を逆手に持ち替え、顔の前に。

 

「名乗る必要なんてないが……まあ、返しておこう。新城蛍火だ」

 

 すでに夕日がもう地平線に完全に沈みかけている。

 影が伸びる。本日最長の長さまで。

 夕日がだんだん…………

 沈んで…………

 空が……

 暗――

 

 

 

 

 

((今!!))

 

 

 

 

 

――くなった。

 

 それと同時に、両者は地を蹴った。

 

『我流戦闘術――』

 

 蒼牙は無詠唱で発動させた『爆掌破』を爆発させた。

 

"爆掌刀勢"!」

 

 爆発。刀身が押し出されて蛍火の右胴に打ち込まれる。

 

「わかりやすいにもほどがある」

 

 蛍火はそれを跳躍して躱す。軽く2メートルは飛び上がる。

 そして空中で前転しながら小太刀を振るう。蒼牙の頭を前後から挟み込むように。

 

"瞬移"

 

 消えた。その動作開始すら蛍火にはわからなかった。

 蛍火はすぐに飛行魔法を発動。

 一拍遅れてやってくる、回転技。

 

『旋鷲刀勢・戦嵐』

 

 小太刀が次々に弾かれる。何度も回転して斬撃を繰り出す蒼牙。

 最初の爆発による技が、その回転の起爆剤だと、今わかる蛍火。

 斬撃はうまく上段や下段に散らして放たれる。

 だが、手数は小太刀二刀の蛍火のほうが多い。高速で重い斬撃を、蛍火は無理に対抗せずに衝撃を受け流しながら捌く。

 

「見てるだけで目が回りそうな技だな」

 

 そんな軽口を叩く蛍火にも、蒼牙は何かアクションを起こしたわけではない。ただ、蛍火を見ていた。

 

「――もう飽きた」

 

 蛍火が動く。蒼牙の斬撃を両の小太刀で受け止め、その軌道を上方へ無理やり押しやる。

 そしてがら空きになった蒼牙の腹めがけて蹴り。それあ蒼牙が左手で防ぐ。

 蛍火の足が捕まれた。が、蛍火はそれも読んでいた。飛行魔法で加速させて一気にその足を支点に蒼牙の頭に横から蹴り。

 

「ちっ!」

 

 投げのつもりが裏をかかれ、蒼牙は蛍火を放して躱し、後方へ退いた。

 さらに飛んできたナイフ――いや、飛針を『蒼空』で弾く。

 

「!」

 

 だが蒼牙が驚いたのは蛍火の手にあるもの。いつの間にか小太刀ではなく――弓が。

 悟る。

 どうにも単純な蹴り。一撃目はともかく二撃目は。それは蒼牙の目をそっちに向けておくため。

 そして飛針。あれはこの場に釘付けにしておくためだ。

 いくら気配に鋭くても、人は咄嗟の際は目を向ける。

 その読みもだが、蒼牙は一瞬でその魔力弓を生み出していた蛍火の実力にこそ驚いたのだ。

 

 蛍火が矢を撃ち出した。多い。多すぎるほどに多い。

 10発。次は15発。さらに20発。その全てが魔力の塊。

 

「――ぬっ!?」

 

 さらにさらに。矢は蒼牙のそばに到達してから、火や雷などの属性を持ち始めた。

 確かにこれならそれぞれの属性に対する有効な防御をあらかじめ用意させる余裕を崩せる。

 蒼牙は避ける。だが全ては躱せない。

 速射。多弾。有効範囲の広さ。火などの属性を帯びた一矢がカバーする空間が広い。

 それをしっかり隙間なく撃ってくる。馬鹿みたいに数に頼らない。

 有効で効率的、かつ隙なしの無駄なし。

 蒼牙の腕に、腰布に、頬に、それらがかする。魔力矢であるために斬れない――もちろん『斬る』気があれば斬れるが。

 

「『蒼空』」

 

 今度は蛍火が目を瞠る番だ。

 蒼牙は斬る。魔力の矢を。見事なまでに自らに当たる矢のみを斬る斬る斬る。

 それもまさに華麗。流れるように。

 一回の攻撃は次に繋げる移動も兼ね、全ての動きが連携し、結合している。

 無駄なし。

 何よりはその蒼く光る刀。蒼い軌跡が幻想的に蒼牙の動きを際立たせる。

 加えて――

 

覇道第四式 第三陣 "穿嵐百雷"

 

 蒼牙は魔法のようなものをも併せて行使したのだ。

 蒼牙の周囲にサッカーボール大の雷弾が複数生まれ、蒼牙の左手で操作されて動き出した。

 蛍火の上、下、左、右、に位置取り、その輝きを増した途端――

 

「中断するしか……ないか!」

 

 蛍火へ向かって数十発のレーザービームのような雷撃が襲い掛かる。

 すぐに攻撃をやめて回避に。後方に。魔力弓を消す。

 

「後ろか!」

――我流戦闘術 "疾空刀勢・虚襲"!」

 

 後方からの蒼牙の攻撃を、蛍火は咄嗟に火の魔力を纏わせた小太刀の居合いの一閃で対抗した。

『疾空刀勢・"虚襲"』――その名の通り、術などでそちらに注意を向けておきながら、自身の斬撃こそが本命とする技。

 

 衝撃点を中心に腕をも震わす衝撃。蛍火も蒼牙もそれに合わせるように身震いした。

 

((……強い……!))

 

 そう思った途端、蛍火の火属性を纏わせていた小太刀が砕けた。

それによって両者の激突で内に押し込まれていた衝撃波が、一気に拡散した。

 2人はともに反対方向へ吹き飛ぶ。

 だが、鏡のように2人は後転し合い、蛍火はもう一本の小太刀を掴み、蒼牙は『蒼空』を納刀し、共に踏ん張って減速し――

 

――それはまるで、リングのバネを利用しているようで――

 

我流 奥義之壱――

我流戦闘術 参式絶技――

 

 減速で溜まった反動を――――瞬時に解放。

 さながら黒と蒼の弾丸の如く、両者はその距離を一気に数コンマで埋めて――

 

"鬼切"!!」「"疾風"!!」

 

 くしくも、互いに抜刀術。それが激突した。

 両者が纏った風、生み出された衝撃、空間をも斬るほどの勢いが衝突の一点に凝縮され――――

 

 

 

 

 

 ドゴ――――ザシュッ――――オン!!

 

 

 

 

 

 

 爆発のような轟音は――その合間に斬り合うような音があった――共に四方八方に広がり、地上の砂をも吹き飛ばした。

 

「っつぅ!」

「っええい!」

 

 両者も例外なく再度吹き飛び、彼らと同じ高度にまで巻き上げられた砂でできた砂丘を滑る。

 

 両者の間にできていたのは、まさしくクレーターだった。

 それぞれその端に立ち、互いを睨み合う。

 

 

 

 

 

 蛍火はその半径50メートルはありそうなクレーターの     蒼牙はその半径50メートルはありそうなクレーターの

 向かい側にいる蒼牙を睨んだ。                向かい側にいる蛍火を睨んだ。

 そして、胸にできた、決して浅くない切り傷を見る。      そして、脇腹にできた、決して浅くない切り傷を見る。

 右胸から左肩にかけてできたそれ。              左脇腹を腹から背中までにかけてできたそれ。

 

 

 

「まったく、あの瞬間に追撃とは……」            「あの局面でまだ隠し手があったとはな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの衝撃拡散の瞬間、2人は同時に第2撃を仕掛けていた。

 

激突し、2人は共にその技の衝撃に耐えていた。

蛍火は完全な殺し技、我流奥義の抜刀術『鬼切』。

蒼牙は奥義に次ぐ、3つの『絶技』の参式『疾風』。

その威力は本人たちが自信と信頼を持って放つ、自身トップクラスの技。

 

それが、完全に拮抗した。

 

だが互いに再度吹き飛ばされて、同じことの繰り返しなどという、二番煎じを演じるつもりはなかった。

だからこそ、そこで両者は仕掛けた。

仕掛けるなら今だと。

 

 

 

 

 

「観護――」                        「"爆掌刀勢"――

 

 蛍火はまだ蒼牙が知らない己の召還器を。           蒼牙はさらなる追撃を仕掛けるべく、刀身に手を当てた。

 左手に観護が光と共に――                  左手が発熱するように赤く光りだし――

 蒼牙の左手が赤くなっていたが、もはや防御はできない。    蛍火の左手に何かが形成されているが、防御などもはや不可。

 

――ダメージは覚悟の上!                  ――ダメージは覚悟の上!

 

 これで貫く!                        これで斬り裂く!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――出ろ!!」                        「――"追重(ついのかさね)"!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして蛍火の、『観護』召還との同時攻撃は蒼牙の脇腹を抉り、

蒼牙の、爆発の勢いで鍔迫り合う蛍火の小太刀を粉砕した一閃は、蛍火の胸から肩にかけてを切り裂いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ちょっと、蛍火くん、大丈夫なの!?』

 

 観護が信じられないものを見たような声を出す。

 

「この程度、どうということはない」

 

 なかなかに痛いし、血も出ているが、我慢できないものでもない。

 それにしても、と蛍火は蒼牙を見た。

 

「本当に強いな……まさか、こんなやつと会えるとは」

 

 あの禁書庫の守護者といい、最近はまたコレを出さないといけない敵に会うことが増えてきた。

 短期間にコレが必要になることなど、そうそうない。いや、まずなかった。

 普通の人間相手に――蒼牙をもう普通といって言いかはわからないが――これを使うのは初めてだった。

 

『蛍火くん、彼は強いわ。これ以上戦ったら、それこそ危険よ。契約は彼との戦いではないのよ?』

「わかっている。だが、ここまできた以上、もう背中見せてさようならではすまんぞ」

 

 そんなことをしたら、その瞬間、あの『瞬移』とかいう速度で距離を詰められて斬られる。

 

「こいつは本気で排除する必要があるな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちっ……ここまでとは……」

 

 これはもはや『断罪者』でもトップクラスのレベル。いつまでも手を温存していて済む相手ではない。

 

「……久しく、『蒼空』の出番か……」

 

 蒼牙は『蒼空』を見る。

 ここ最近、『人解』より上の神氣武装戦術は使用していない。

『仙解』なら組織の『執行者(コホルツィオン)』だった狂戦士に使ったが、『神解』ともなると……。

 

(魔導師と言うにはそれらしいデバイスも持っていない……だが気道士でもないしな……何より、あの武器は何だ……?)

 

 突然、蛍火の手に現れた謎の武器――形状は日本刀そのもの。

 デバイスと思わせるような魔力はないし、神氣武装というわけでもないようだ。

 だがなにか、神秘的なものを感じる。

 

「……まあ、いろんな世界があるからな……」

 

 ここ10年以上、そんな世界を巡りに巡っているのだ。最初に魔法を見たときほどの驚きはない。

 そんな言葉で片付けることができるほど、本当に次元世界は広いのだ。

 

「なんにせよ、そろそろ本気で決めなくてはな」

 

 

 

 

 

――続く――

 

 

 

 

 


あとがき

  どうも、『リリカルなのは プラス OTHERS』の方を書いています、「FLANKER」です。

  掲示板でペルソナさんが蛍火くんと蒼牙を戦わせてみたいと仰っておられまして、私も「是非やってみたい!」と。

  そういうわけで、私がペルソナさんから蛍火くんをお借りして書いてみました。

  書いていたらいつの間にか1話で完結することが難しくなり、このように……すいません。

  そういうわけで、とりあえず前編はいかがでしたでしょうか?

  蒼牙は私の作品のキャラですから扱いに間違いなんてあるわけないんですが、

  蛍火くんはペルソナさんのオリキャラなので、他人の私が書いた以上、扱いが違ったり、

  これはそういう意味ではない、といったりするようなことがあるかと思います。

 「これはどうしてもだめだ」というところがあれば修正しますし、そういうところはご一報下さい。

  特にペルソナさんは蛍火くんの生みの親ですので、作品の都合上「これは困る」ということもあるでしょうし、

  その際は構わず仰ってくださいね? すぐ修正いたします。

  まだサブテーマの『"歪"なる者たちの戦』の意味がストーリー上に現れてませんけど、

  もう後編でそのあたりを書き終えましたので。すぐにわかると思います。

  それと、作中で出てきた『交刃斬』は私が唐突に都合上出したオリジナルですので。

  これは本編とはパラレルワールド的物語ですが、私の作品の方では、もしかしたらそれらしい記述をするかもです。

 

  F「まあそんなわけで、私の蒼牙とペルソナさんの蛍火くん。私としては結構似てると思うので、書いてて面白いですね」

  蒼牙「それよりもさっさと本編の方を書かんか。余計なことをしている暇があるのか、貴様は」

  蛍火「私はうちの著者のペースが早いんでこれくらいはいいですけどね」

  蒼「こっちの阿呆はそうはいかんのだ。それより貴様、その喋り方はやめろ。どうにもしっくりせんし変だ」

  蛍「ふう……『観護』やマリーと同じことを言うんだな。ところで、目薬やらドリンクの影響はもうないのか?」

  蒼「…………そのことを口にするな。殺すぞ」

  F「いやもう、そのことを言われただけで拒否反応起こすんですよ。見てて面白いですよ」

  蒼「死ね」

  F「ぐぶふおうっ!?」

  蛍「(無視)うちのざからが欲しがっていたな。そう言えば」

  蒼「持っていけ。いや、もう遠慮などせず、全部持っていけ。と言うか、貴様も飲め」

  蛍「断る。もらいはするが、俺は飲まん。あんな醜態さらすなど、恥にもほどがある」

  蒼「……飲ませてやろうか?」

  蛍「……やってみろ」

  蒼「どうやら本当に嫌らしいな。尚更飲ませたくなったわ」

  蛍「死ね」

  F「……ぐふ……こ、こんなところで戦うな。次回にこれでもかってほどやらせてやるから……」

  蒼・蛍「ではさっさと書け」

  F「か、書きます、書きますから! だから切っ先を突きつけないで!!……この二人を怒らせたら怖すぎる





夢の企画実現!
美姫 「互いのオリキャラがバトルし合う番外的なお話」
にしても、やっぱり戦闘シーンが上手いな。
美姫 「しみじみ言ってないで、アンタも少しは練習しなさいよね」
お、おう…。
美姫 「ああ、続きが気になるわ」
続きを楽しみにしてます。



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