注(これは必ずお読み下さい)

 ※この作品は、『Schwarzes Anormales』の作者である私、ペルソナと、

 『リリカルなのは プラス OTHERS』を書いております、私、FLANKERの合同作品です。

 

 蛍火VS蒼牙が終了し、後日二人で個人的に連絡を取り合っていた結果、できた物です。

 なので、激しくキャラが壊れている可能性があります。

 シリアスなぞ地平線の彼方まで飛んでいってしまっています。

 

 しかも題名にある通り、予告もかねた為に生殺しが続きますのでお覚悟をされた上でお読みください。

 

 以上のことをご承知頂けるのなら、どうぞお読み下さい。では。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

蛍火VS蒼牙

−−後日談(予告もかねた生殺し編)−−

 

文: FLANKER&ペルソナ

 

 

 

 

 

 

F 「FLANKERです。

   いや〜、無事に『蛍火VS蒼牙』を書けたし、本編の方も無事に進んでるし、何より何よりの私です。

   それでは、今回は協力者であり、最高の締めの独白を書いてもくれました、

   私の先輩に当たる、ペルソナさんに登場してもらいましょう!」

 

ぺ 「どもです。FLANKERさんと違って最近めっきり書けていないペルソナです。

   いや〜、それにしても壮絶なバトルでしたね」

 

F 「蛍火くんに見合うように蒼牙も書いていかないとダメでしたからね。先輩のキャラを汚すわけにはいかないですし」

ぺ 「うわぁ、本当にありがとうございます。うん、本当に蛍火の事を理解していただけて嬉しいです。

   特に蛍火の最も信頼している攻撃方法が素手だと分かっていただけたことが」

F 「いや、素手が最も信頼ですか? 小太刀だとばかり思ってました。

   私は単純に蒼牙に刀を弾かれたときに、ただ殴るだけではインパクトがないと思って、「虎砲」とか出したんですけど」

ぺ 「あら、分かってなかったのですか、蛍火は壊れやすい物は全て信じていませんから。

   だから蛍火の最も信頼する武器は己の身体なんですよ」

F 「小太刀を頻繁に使ってたのにですか?」

ぺ 「あぁ、あれは最後まで切り札を取っておくという蛍火の性質ですね」

F 「なるほど。武器に頼らないというのはある意味ではいいことなんですけどね。

   蒼牙の場合は己の刀と心から一致しないとだめですからね。神氣武装はそういう設定ですし」

ぺ 「なるほど…………蒼牙と違って蛍火は完全に一人なんですよね。身体のみなんですよ」

F 「ふむふむ、そういうところにも違いがありましたか。蒼牙が敗退した理由がまたひとつありましたね。

   最後の「京」と「無空破」の戦いで、蒼牙が敗退した。信頼の差が出たというところでしょうね」

ペ 「ある意味で蛍火が敗北する理由でもありますけどね」

 

F 「おおっと〜、これはまた何やら謎めいたというか、これからに期待させられそうな言葉!」

ぺ 「ふふ、これは最後のほうに生きてきますよ。というよりも後二十話ぐらい投稿したら分かります」

F 「これはまた……待ち遠しくなりますね」

ぺ 「ありがとうございます。蛍火は最後には…………」

F 「ぬ、蛍火が……………………うお、『生殺し』ですか!?」

ぺ 「ふふふっ、ちょっとした仕返しです。A’s編の十話だけ見せてもらったことの」

F 「ちくしょ〜、『悪魔め……』」(『A’s』のヴィータ風味で

ぺ 「褒め言葉ありがとうございます、まぁ、でもFLANKERさんなら予想できるかもしれない?……です。

   色々な部分が似通っているキャラを作り出した者同士ですから」

F 「う〜ん、どうでしょうね。できてもいいけど、わからないほうがまたそのときが楽しめそうです」

 

F 「っと、ああ、そう言えばですね……蛍火くん、本当に一文だけですが、私の作中で出てきますので。

   蒼牙の最後の独白のやつです」

ぺ 「え、それって蒼牙VS蛍火のですよね?」

F 「ええ、そうです。あれ、最後の方が私の作の『なのは』編序章と同じだったでしょう?」

ぺ 「たしかに…………蛍火。君はいろんな世界に影響を与えすぎだ」

F 「本当はパラレル風にしようと思ったんですけどね。戦った場所が何と偶然砂漠だったんで。

   しかも蒼牙は瀕死のところをフェイトに助けられた設定でしたし。どうせならくっつけちゃえと。

   なんていうか、蒼牙を瀕死に追い込むなんて、相当の手練じゃないと難しいですからね」

ぺ 「たしかに蛍火クラスの化物じゃないと、無理かも…………」

F 「どういうところで出てくるのかは……言えません(ふふふ)」

ぺ 「ちょっと待ってください!! その発言は謎過ぎますよ!!」

F 「ふふふふふふふふふ……………………言えません♪」

ぺ 「仕返しなんですか!? 仕返しなんですね!!」

 

F 「そう言えば、実は『StrikerS』アニメの第7話の戦闘見て、

   ちょっとあそこに恭也と蒼牙を入れて書こうかな〜とか思ってるんですよ。

   掲示板で恭也と蒼牙の共闘をしてほしいと言われましてね」(←あからさまに話を変える)

ペ 「なるほど、パロディでですか。そのコンビ、普通に最強ですよ」

F 「すでに役職名は考えてあるんです。

 

  『時空管理局・DPOKF合同部隊・氣道士戦隊・戦隊長兼戦術氣道士隊一番隊隊長・城崎蒼牙大佐』で……。

   恭也が、『時空管理局武装隊・独立遊撃戦隊・戦隊長』ってなかんじですかね。階級は准将で。

 

   ちなみに高町恭也改め月村恭也」

ペ 「恭也階級高ぇ。でもそれほどだと恭也は前線に出れないのでは?」

F 「独立遊撃戦隊はその名の通り、実力者集団で、恭也はそこの隊長です。

   ですから、実力者を従えさせるには前線で暴れさせて認めさせるのが一番ですから。

   丁度、クレさんの番外編の恭也と似てますね」

ペ 「たしかに、似てますね。『氣道士戦隊』には悠華も?」

F 「そうですね。『氣道士戦隊』は"戦術"氣道士隊と"戦略"氣道士隊に分けて、後者の一番隊隊長くらいで、と」

ペ 「もしかして悠華って氣道の広域形?」

F 「鋭いですね。正確に言うと、氣道(覇道)を極めてるんで。

   "戦略"氣道士隊は広域制圧が得意ってな感じですし。"戦術"は逆に局所制圧ってなところです」

ペ 「なるほど、蒼牙の戦い方を見ると"戦術"のほうですね」

F 「そういうわけです。ただ、悠華は出せるかわからないですね。どういう人間か書いちゃうと、本編の方に支障出てきますし」

ペ 「ははっ、確かに出せないですね」

 

ペ 「で、最近無事に執筆が進んでいるFLANKERさん。今は大体どこら辺まで行きました?」

F 「私の本編の方ですか? それだったら、もう二度目の戦闘終えて、話数で言うと、16話目に入ってます。

   アニメで言うと、5話、6話くらいです」 

ぺ 「羨ましい。私なんて短編連作はともかく長編は今、まったくと言っていいほど進んでいないのに…………」

F 「何を仰いますやら。『Schwalzes Anormales』は50話に達すると言うじゃないですか。

   凄すぎますよ、それって」

ぺ 「そうでもないんですよ。本当の話のわけ方だと、今はまだ九話目を投稿しているところですから、元々、第一話と第二話。

   あれって実は二つあわせて一章でしたから。それに第十五話から第二十話なんてアレで一章にしてたんですよ?

   六万字を越えてましたよ」

F 「6万字……私は一万字を基準にしてるから、6話分じゃないですか!」

ぺ 「えぇ、ですから六話に分けました」

F 「ああ、そうか。15から20話ですもんね……いや、勘違いを」

 

F 「私のほうは戦闘シーンが本当に多くなりそうです。それが問題ですね。多いというより、一回の戦闘が長いんですよ。

   なにせなのは・フェイト・アルフ・クロノ・ユーノの5人を戦わせるわけですから」

ぺ 「それは凄い。で、悠華の相手は誰が勤めるんですか?」

F 「最初はフェイトです。

   アニメに従ってますから、フェイトはシグナムと戦ってたんですが、遅れて彼女が来て、シグナムと代わるという感じです」

ぺ 「ぬおっ、どんな戦い方が繰り広げられるのか気になる。そしてA’s編の十話で恭也が何故入院してたのか気になる!!」

 

F 「ああ、それですか。そう言えば、ペルソナさんには先に見てもらってたんでしたね。

   ええとですね……それは●●●●と戦ってて、でもフェイトを助けるために●●の●●●の攻撃を受けて、

   ●●●を負っちゃうんですよ

 

ぺ 「いじめ!?」

F 「言っちゃったら面白くなくなります。ただでさえ、戦闘くらいしかまともに書けないんですから、私」

 

ぺ 「いいですよ。ならレンの役目は●●●●●●で蛍火は●●●になって●●●になるはめになる!!」

 

F 「うおお、またも生殺し攻撃か!

   ちくしょ〜、ならば、二回目の戦闘ではリラは●●●との戦闘で、●●●に完全に●●●●●●、

   クロノと●●●●で終わる、とか言っちゃいますよーーーー!!………はっ!? クロノとか言っちゃった!」

 

ペ 「最後の方で蛍火は●●に●●されようとするけど●●●が邪魔して失敗する!!

 

F 「しまった、負けてしまう! ならば……●●●●は組織に●●●にされて、でもそのとき●●が現れる!!

 

ぺ 「なのはは組織に洗脳されて、でもその時、蛍火が現れる!?なんて混沌な!!??」

F 「正解〜〜〜〜……って、何でやねん! けど、面白そうですね、それも」

 

ぺ 「実際、蛍火はどの世界にも出せますからね。●●●●になるからどの世界にも行かせられますし

 

F 「あ、とどめがきた…………」

ぺ 「ふっ、坊やだからさ」

F 「ちくしょ〜〜〜〜、『悪魔め……』」(二度ネタ……

ぺ 「ふっ、褒め言葉をありがとう」(何故か偉そう

F 「悔しい!」(なぜか甲高い声の女性風味(ハンカチ咥えてるとなお、よし!

ぺ 「ふふっ、まだまだだね」(何故か手にラケット

F 「なめてんじゃねえぞ!」(ブーメランスネイク風味

蛍火「いい加減にしろ」

 

 いきなりの蛍火登場、しかも白閃がFLANKERに炸裂!!

 

F 「ぐはあっ! 禁伎とは卑怯……グフッ」

ぺ 「FLANKERさん!! 大丈夫ですか!!?」

 

 心配するペルソナを横に、FLANKERに迫る二つの影・・・、

 

F 「あ、しかも蒼牙がペルソナさんより頂いた栄養ジャムブレッドを俺に……

   え、って言うか何でそれをお前が持って……恭也の仕業か!?」

ぺ 「そっ、そんな!? あれは危険物なのに!?」

 

 焦る二人に対して冷静な、しかし何処か壊れている表情で蒼牙と恭也は笑った。

 

蒼牙「人格崩壊させられた恨みを返しきれてなかったな」

F 「ご、ごめ〜〜〜〜――モゴあっ!? くぇrちゅいおp@……オ、オーバー・ザ・レインボー……ガクッ」

蒼 「これで……もはや未練はない……」

恭也「ふっ、親友……安心して逝け」 

蒼 「この上ない『義』に、尽きせぬ感謝を、親友」

 

 

 

 

 

ぺ 「蒼牙、かっこいいんだけど。決まってない」

蒼 「ぬ、だめか?」 

恭 「ふむ、もう一度やるか?」

 

 そういうと蒼牙と恭也はペルソナのほうへと向いた。

 

フェイト「あ、あの、そこまでにした方が……」

ペ 「今度は私!?」

 

 フェイトが心配そうな表情でペルソナを見ている。実に優しい子である。

 その顔とはまるで正反対の邪笑浮かべている恭也と蒼牙だが、ペルソナの方へと向かわない。何故?

 決まっている。

 

蒼 「蛍火、任せた」 

恭 「蛍火、やれ」 

フェ「はう、怖いです……」

 

 蒼牙と恭也の言葉に頷くように蛍火は懐から虹色の輝くパンを取り出した。

 蒼牙と恭也、そして蛍火のあまりの笑顔にフェイト泣きかけ。(←蒼牙は少しだけ罪悪感を感じたらしい……。

 

蛍 「という訳で喰え」

ぺ 「ぎにゃあぁああああああ!!」

 

 パンを口にねじ込まれて、悶え苦しむペルソナ。その様は本当に見苦しい。

 すでに虫の息であるFLANKERのそばに倒れこむ。

 

フェ「ペルソナさーーーーん!」 

なのは「お、お兄ちゃん、蒼牙さん、それはやりすぎです!」

 

 フェイトの優しい言葉、唐突に出現して二人を諌めるなのは。

 その心遣いがペルソナの心に沁みた。本当に沁みた。

 

蒼牙・恭也「…………」

 

 そんな蒼牙と恭也は愛妹の二人に上目遣いされて何も言えず、これ以上は止めようと…………

 

レン「蛍火、もっとやっていいから」 

ぺ 「レン!? 酷すぎるよ!!」

 

 突然のレンの登場。そして容赦ない言葉。さすがにFLANKERよりも耐性のあるペルソナでさえも文句を言いたかった。

 

フェ「レンちゃん……あ、でも蛍火さんならいいかな……」 

な 「そだね。蛍火さんなら許してあげてもいいかも」

 

 レンが現れたと同時に蛍火は第一の仮面を被っていた。その為に先ほどまでとは全く違う笑顔が似合う好青年に見えた。

 簡単に言ってしまうと赤星?

 

 そんな蛍火に異性との付き合いがあまりないフェイトとなのはは少しだけ蛍火に気を許してしまった。

 

蒼・恭「待て、妹! あいつにだけはやらんぞ!」

 

 しかし、目の前にいるのが明らかな化物、人外、天然でレディキラーの蛍火だと知っている蒼牙と恭也は妹の身を案じて止めようとする。

 しかし止めるにしてもなぜか少しずれてる言葉であるのは気のせいか? 別にフェイトとなのはは嫁に行くわけじゃないぞ?

 だが、その二人の様子はかなり必死だった。特に恭也が…………

 

蛍 「いや、恭也、蒼牙、俺は別に女などいらんぞ。安心しろ」

 

 そんな蒼牙と恭也の反応とは対照的なまでに静かな蛍火。彼としては別に女など欲しくないのだ。

 なぜなら彼は人に触れられないのだから…………。

 

恭 「なのはに魅力がないという気か!?」 

 

 恭也壊れかけ?

 

蒼 「いや、恭也、落ち着け……なんだか俺は勢いで変なことを言った気がする……」

 

 さきほどの「やらんぞ」発言に対し、少々疑問に思うらしい蒼牙。

 

恭 「馬鹿か!! なのはのため、妹のために動くのが兄だろうが!!」 

蒼 「それはそうなんだが……これではただのシスコンではないか」

 

 蒼牙は少し冷静になり、なのはが侮辱されたと思いかなりヒートアップしていく恭也を諌める。

 そう、諌めてやらなければならない。親友として。(←少々、恭也との距離を取るべきかと考え中……

 

蛍 「いや、お前達は唯のシスコンではないぞ。その上に超やら馬鹿みたいな形容詞が付く」

 

 蒼牙が必死になって恭也を押さえ込もうとしているのに、蛍火がまた新たな爆弾を落とす。

 

恭・蒼「…………」

 

 微妙に否定できない二人。

 

蒼 (いやいや、俺は否定するぞ……否定したい……否定、してもいいだろ……?)

 

  なぜか断言できない蒼牙。(←しろよ

  しかしそんなときに彼らの妹たちが、ある意味で蒼牙に断言させる。

 

フェ「兄さん……蛍火さんにふられました」

な 「お兄ちゃ〜ん、ふられちゃったよ〜!」

 

 先ほどまで蛍火に何を言われたのかがあまり理解できていなかった二人が漸く今になって理解し、

 少しだけ悲しそうな表情をする。

 

恭・蒼「殺す!!!!

 

 自分達が超が付いたり馬鹿が付いたりするシスコンである事を否定しない行動。

 もはや蒼牙の悩みも空の彼方だ。(←いいのか、それで……?

 いや、二人は事実シスコンなのだ、ならばこの二人が蛍火に向ける殺意は限りなく正しい!

 

蛍 「まて、俺では不釣合いと言いたかっただけだ。彼女達は必ずいい女になるからな。俺みたいな者には彼女達は眩しすぎただけだ」

 

 しかし、それを止めるかのように蛍火が天然発言をする。

 何度か言っているかもしれないが繰り返して言う。彼はこれを狙って言っているわけではない。

 決して狙っているわけではないのだ。

 純粋に思ったことを口にしているだけ。本当に犯罪である。

 

フェ・な「…………(///)」

 

 ボッと二人の顔が赤くなる。

 それはある意味仕方ないのかもしれない。

 彼女達は女として扱われずに女の子としてしか扱われた事がなかった。

 そう、兄である蒼牙と恭也など、「お前たちはまだまだ子供だろう」と特にはっきり言ってくれる。

 天然でもまだマシな蛍火と違い、真の意味で「女心・乙女心」を知らないのだ。彼女らの兄たちは。

 そのせいでなのはとフェイトとしてはどれだけ拗ねたことか……。(←ある意味、兄失格

 だからこそ蛍火の普通に一人の女性と見てくれる発言に頬を染めてしまった。

 

恭・蒼「……いや、妹よ。普通に騙されるな」

 

 しかし、それを脇から見ていた蛍火とある意味同類の二人は妹を心配して口にした。

 蛍火ほど露骨ではないが君達も同じような事をしているんだよ? ある意味、なのはとフェイトをその度に怒らせてるんだよ?

 

レ 「蛍火!?」

 

 しかし、それは脇で甘んじて見ていたレンの限界だった。

 頬を膨らませて蛍火に詰め寄る。

 

蛍 「ちゃんとレンもいい女性になりますよ」

 

 第一の仮面を付けて、いつもの三割増しの優しい笑顔でレンの頭を撫でつつなのはとフェイトに言った事を同じ事を言う。

 蛍火の言葉に納得したのか、その手のぬくもりが気持ちよかったのか、レンは嬉しそうに笑いながら蛍火に身を任せた。

 さすがは蛍火…………。

 

恭・蒼「……な、ロリコンだろう?」 

フェ・な「…………蛍火さん」 

 

 その普段は決して見せない蛍火の態度に蛍火にロリコンの烙印を押す蒼牙と恭也。

 ただの仕返しという側面あり。(←というか、それだけっぽい?

 蒼牙と恭也の言葉を正しく理解した二人は、蛍火がそういう人種だと思い少しだけ蛍火から距離を取る。

 

恭・蒼「…………くっくっく」

 

 その事実にシスコン親友’sは暗い笑いを浮かべる。

 そりゃもう蛍火に対して侮蔑や嘲笑に近い笑みを浮かべる。

 

蛍 「ふむ、私は君達と違ってこの娘の親ですよ? 親として当然のことを言ったまでです。ははは…………特に蒼牙君とはちがってね」

 

 そんな二人の態度に毅然と蛍火が言い返す。

 確かに蛍火とレンには一応書類的には親子なのだが。

 

蒼 「……もはや捨て置けん」

フェ「に、兄さん、落ち着いて下さい!」

 

 さすがに蛍火の発言は気に障ったのか、すでに臨戦態勢の蒼牙。

 そしてそれを必死になって止めようとするフェイト。

 彼女としては蒼牙、恭也に続いて自分を一個の人だと認めてくれる年上の男性なのだ。止めたくもなるだろう。

 

な 「お兄ちゃん、蒼牙さんを止めて!」 

恭 「ああなったあいつは止められん…………むしろ止める気はない

 

 なのはも自分の兄に、己が親友を止めるようお願いするが、

 蒼牙の性格を誰よりも知っている恭也は止められない事がわかっていた。

 むしろ止める気がないっぽい……。(マテ

 それに、心の中でこのまま蒼牙に殺されてしまえばいいとか、妹に手を出そうとしやがってなどと考えていた。

 

蛍 「ふむ、また蒼牙君と戦えるのですか、楽しみですね」

レ 「蛍火、怪我しないでね?」 

蛍 「えぇ、今度は死伎を使って一瞬で片付けますから」

 

 レンはフェイトやなのはと違って蛍火を止めようとしない。

 レンとしては蛍火以外の男がどうなろうとも心配はしない。

 

蒼 「ふん、絶解『蒼覇神』、"蒼覇天狼牙"で魂ごと消滅させてくれる」

フェ「兄さんも蛍火さんも私たちの話を聞いて下さい!」

 

 フェイトの必死な説得は蒼牙には届かない。そして蛍火にも。

 しかし、その思いはある意味でフェイトと似たような位置づけにいるレンに届いた。

 

レ 「蛍火、蒼牙。フェイトが困ってる。止めて?」

蒼 「レン君には悪いが、『義』を見出した以上は捨て置けん」(←『義』か?

フェ「兄さん!」

 

 レンには悪いとか言いながらも、ありもしない『義』を掲げて蛍火に対して闘氣を高めていく蒼牙。

 蒼牙が本当に本気だと気付いたフェイトは必死になってとめる。

 

蛍 「すまない、フェイトちゃん。でも……走り出したら……………………もう止まれないんだ」

 

 蛍火がフェイトを少しでも慰めるように、しかし、もはや衝突する事は必定だと蛍火は告げた。

 

フェ「…………グスッ」

レ 「…………グスンッ」

 

 止まりそうもない蒼牙と蛍火に対してついにフェイトとレンは泣き出してしまった。

 

観護「止まりなさい!! フェイトちゃんを泣かせちゃって!!レンちゃんも泣いてるのよ!!」

 

 子供が泣いている事に耐え切れなかった観護がついに身を乗り出す。

 彼女達は例え、血が繋がっていなくとも子供には優しいのだ。

 人はそれを代償行為という。

 そして彼女自身、もうあんな狂った戦いは見たくない。フェイトやレンに見せたくもない。

 というよりもあれ以上の戦闘に巻き込まれては壊されかねないとか考えていたりもする。(オイ

 

蒼 「ぬ……」

蛍 「ぐっ…………」

 

 さすがにフェイトとレンに泣かれては辛い二人。

 曲がりなりにも蒼牙と蛍火は泣いている二人の保護者なのだ。

 

フェ「兄さんも、蛍火さんも私の言うことをぜんぜん聞いてくれない……やっぱり私って……」

蒼 「……いや、フェイト、あ〜……蛍火、何とかしろ。いつもの褒め殺しで。俺にはどうもそういう気の利いたことができん」

 

 フェイトの泣き顔には本気で耐え切れなかった蒼牙。

 同族嫌悪というにも生ぬるい相手のはずの蛍火相手に蒼牙は助けを求めた。

 

 『義』?

 プライド?

 そんなものは泣いているフェイトの前では紙くず以下だ。(マテ

 そもそも『義』なんてなかったし。(オイ

 

蛍 「私も苦手なんですけどね」

 

 蒼牙の言葉を聞くのは蛍火としても辛いが、目の前で少女が泣かれているのは蛍火としても辛かったのかもしれない。

 単純に世間体を気にしたのも否定できないが…………。(ひどっ!

 

すぐさま、第一の仮面を取り付けフェイトを泣き止ませるために蛍火はフェイト同じ視線に立ち、フェイトの頭を撫でる。

 

蛍 「フェイトちゃん、すみませんね。どうも武に携わる者である私達は強者が傍にいると戦いたくなるんです。

   でも、そうですね、今フェイトちゃんが泣き止やんでくれたら(恐らく)もうしません…………。

   ほら、綺麗な顔が台無しですよ?」

 

 そう言って、蛍火はフェイトのほほに流れる涙を掬い取った。

 しかし、蛍火よ。約束を破れないからって心の中で付け加えるのはあまりにも卑怯じゃないか?

 

レ 「蛍火、私は?」

 

 蛍火がフェイトに掛かりっきりでマジ泣き寸前のレン。

 さすがにレンの泣き顔は蛍火に応えた。

 

 世間体?

 契約?

 そんな物は泣いているレンの前でなら一銭の価値もない。(マテ

 ある意味でいい保護者ではあるかもしれない。

 

蛍 「あぁ、ごめんなさい!! レン、ほら、泣き止んでください。貴方には一番笑顔が似合いますから!!」

 

 必死になってレンを慰める蛍火。

 かなり必死である。

 

 

 

 

 

 蛍火の言葉聞いたのか、二人は何とか泣き止んでくれた。

 まだ、その瞳は濡れているが…………

 

フェ「…………じゃあ仲直りしてくれますか? ほら、手を握って。

   なのはがお互いの名前を呼んで受け入れたら友達だって教えてくれました」

蒼 「待て、別に友達にまでなる必要は――」

フェ「……兄さん?」(←「超」のつくほどの笑顔。しかしどこか恐ろしい……

蒼 「…………」 

フェ「ほら、蛍火さんも」(ニッコリと、それはそれはニッコリと)

レ 「蛍火、ちゃんと握手して?」

 

 かなり無垢な瞳で蛍火を見つめるレン。しかし、その瞳はかなり真剣だった。

 

蛍 「………………………………」

 

 レンの言葉に蛍火は応えられなかった。

 当たり前だ。彼は嘘をつきたくないのだから。

 それ以上に蒼牙と馴れ合うなんて死んでもごめんだとか考えているが。

 

フェ「兄さん、蛍火さん……」

 

なぜかバルディッシュを構えて。  

 

蒼 「なぜ戦闘態勢なんだ……」

 

レ 「蛍火、蒼牙……」

 

なぜか観護を構えている。その眼が真剣だからこそ恐い。

 

蛍 「ちょっと待て。『離空・紅流』の構えをとるな…………」

蒼 「おい、恭也……いない……なのはちゃんもいつも間にか……」

 

 二人の様子があまりにも危険だった事を察知した恭也となのははすでにこの場にはいなかった。

 親友を置いていくのは人としてどうかと思うが………、

 誰しも自分の身が可愛いのだ。

 

 

 

フェ「…………」 

蒼 「いや、だから、『フォトンランサー・ファランクスシフト』なんて準備するな!」

蛍 「くっ、ここは握手をするしかないのか…………ちっ、ほら蒼牙」

 

 さすがにこの二人を怒らせたくなかったのか蛍火も握手をしようと蒼牙に語りかける。

 決して蛍火はこの二人が恐かったわけではない。

 言いようもない危険を感じたからではない。

 

 そして蛍火は蒼牙の方へと手を伸ばした。何故か左手で…………。

 

蒼 「ぬう……わかった、ちょっと待て……(ぶつぶつと何か言ってから)……ほら」

 

 なぜかその手は赤い。(覇道第7式『爆掌破』ではないかと……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蛍 「『真・虎砲』!!」

蒼 「『爆掌破』アンド壱式絶技『京』!!」

 

 

 

 

 

 どっがあああああああん!!(←ちなみにこのとき、フェイトとレンが軽く吹き飛ばされる。Σ(゜□゜)

 

 

 

 

 

蛍 「まだまだぁああああ!!!」

蒼 「ちっ! 参式絶技――『疾風』!!」

蛍 「禁じ手、蒼黄月・禁伎・奥義乃壱『鬼切』!!」

蒼 「うおお!? ええい、城崎流・我流戦闘術・『斬撃』奥義・『斬界』!!」

蛍 「なんの!! 最強の禁じ手、紅碧月・禁伎・奥義乃肆・『砂塵』!!」

蒼 「くそっ、新技ばかりか……ならば……覇道・禁之第一〇〇式『覇――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カッチーーーーーーーーン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼 「――ん? 何だこの効果音は?」

蛍 「ふむ、わからんな」

 

 突然鳴り響く効果音。

 その音に何か感じたのか戦闘を中断する二人。

 内心、「誰だ? 邪魔をしたのは」…………など考えていたのだが。

 

 後ろを振り向いて凍りついた。

 そりゃもう、凍りつくしかなかった。

 そこには、爆風で吹き飛ばされて少し汚れて立っているお二人が…………

 

 

 

 

 

フェ「…………『フォトンランサー・ファランクスシフト』」(躊躇なく発射(当社比普段の5割り増し

レ 「『離空紅流・秘奥義・桜花閃神斬』」

 

 

 

 

 

 限界を超えての魔力放出!? アニメ以上の高出力で何故息切れさえも起こしていないんですか、フェイトさん!?

 美姫さんが奥義は教えていないといったのに!?  何故に使えるんですか、レンさん!???

 

蒼 「うおっ! 危な――こ、これはやばすぎる! あ、あの目は……おい、フェイトが俺と同じ歪みの目をしているぞ!」

蛍 「かすった!? 何、レンも俺と同じ歪みの境地に立っているだと!?」

蒼 「歪なる存在がこんなにそばに……ぬ、さすがにフェイトとレン君は斬れん。蛍火、任せた」

 

 蒼牙、瞬移で脱出。

 ちなみに心の中でフェイトとレンに頑張れと声援を送ってたりする。

 

蛍 「くそっ、逃げやがった!!」

 

 普段からは考えられないほどの悪態をつきながらも、必死になってレンの攻撃を避けている蛍火。 

 

フェ「待ちなさい、兄さん!!」

レ 「蒼牙!! まだ蛍火と仲直りしてない!!」

 

 逃げにでた蒼牙を非難する二人。

 そして沸点を通り越したレンが蒼牙を捕まえようと動く。

 

蒼 「ぬおっ!? なぜレン君が『瞬移』を!?」

レ 「美姫お姉ちゃんに教えてもらった。逃がさない!」

蒼 「待ていっ! いったいあの人は何なんだ!? 一流の剣術といい、マッドサイエンティストぶりといい……あぶなっ!?」

 

 二人の気が蒼牙に向いている。

 それを絶好の機会だと考えた蛍火は気配を魔術と武術の二方向から遮断する。

 

フェイト「あ、蛍火さん、何を今のうちにって逃げてるんですか!? ライトニングバインド!!」

 

 すでに設置済みだったライトニングバインドが蛍火の行く手を阻む。

 気配は完全に消していたのに何故に気づくフェイト!?

 

蛍火「なにっ!? 俺が捕まった!?」 

 

 蛍火としては驚きだった。

 まず第一にそんな罠に引っかかった事が。

 そして行動が読まれていたことに。

 

レン「蒼牙、捕まえた」

 

 

 

 

 

蒼牙「おい、ちょっとレン君もフェイトもおかしいぞ!? どういうことだ、蛍火!?」

蛍火「分からん! まっ、まさかFLANKERとペルソナの逆襲か!?」

 

 

 

 

 

F 「ふふふ、今頃は頂いた栄養ジャムブレッドを私が改良し、

   芳香剤に混ぜてフェイトにプレゼントとしてあげたからなあ。

   んでもって、ペルソナさんにも送って、レンがそれを吸っちゃって……蒼牙も蛍火も慌ててるだろうなあ。

   ちょっとフェイトには悪いけど」

ぺ 「ですね。蛍火はともかくレンにはかわいそうなことをしてしまったかも。

   しか〜し、これで漸くあやつらに反乱の一歩を!!

   これを期に、全ての虐げられている作者さんの平和な製作時間の礎を!!」

F 「いいことしましたね、ペルソナさん。これで私たちは英雄ですよ! 先駆者ですよ! ムフフですよ(意味不明)!!」

 

 遠く離れた場所にて笑っている二人。

 全ては二人の掌の上だった。

 …………というかこいつら、いつの間に復活してたのだろうか?

 

 

 

 

 

蒼 「くそっ、FLANKERのやつ、必ず生き残って斬り捨ててくれる……しかしこればかりはやばいな……。

   蛍火、仕方がなかろう、勝負はまた今度だ。とりあえずここを離脱するには協力するしかなかろう」

蛍 「致し方ない。蒼牙、瞬移で俺を運べ!! その間に召喚魔方陣を組み立てる!!」

蒼 「貴様の足になるのは気に食わんが、やむをえん! 行くぞ!」 

 

 もはやなりふり構わず逃げに徹しようとしている二人。

 PAINWESTでも屈指の戦闘力を持つこの二人が逃げに徹しなければいけないほどとは…………。

 

 

 

 

 

フェ「……逃がさないよ、兄さん」

レ 「逃がさない」 

 

 

 

 

 

蛍 「うぉ!! 何故に召喚魔法が全てキャンセルになる!?」

 

 発動するはずの召喚魔法がキャンセルされている。

 それは確実に何処かで笑っている二人の仕業だろう。おそらく「や〜いや〜い」などと言っているに違いない。

 

蒼牙「役立たずめ! もういい、ならば俺が『神解』であの2人の足止めをしておくから、その間に召喚陣を書――!」

 

フェ「『サンダースマッシャー』!」 

蒼 「うおお、あぶなっ!?」

 

 ギリギリ躱す蒼牙。

 

蛍 「蒼牙、貴様こそ何をモタモタしてやが――!」

レ 「『離空・紅流、地爪風牙』!」

蛍 「何!?」

 

 刺突と斬撃の同時攻撃を蒼牙と同じようにギリギリで避ける。

 蛍火相手になんでそんなギリギリでしか回避できない攻撃が出来るのか心底、謎である。

 そこでフェイトとレンが何やらブツブツと言っている。蒼牙と蛍火は必死で回避しながらそれを耳に入れる。

 

 

 

 

 

フェ「……だいたい、兄さんはいつもいつも私のお願いを全然聞いてくれないし……」

レ 「……蛍火はいつもいつもそれらしい理由ばっかり並べ立てて、私といてくれないし……」

 

 

 

 

 

蒼 「……蛍火、貴様……己の娘を悲しませてどうする? それでも保護者か!?」

蛍 「何を他人事のように。お前こそ、兄ならちゃんと妹のことも構ってやれ!」

 

 どこまでも醜い保護者たちである。

 

フェ「……私のために動いてくれるのは……それは、その、嬉しいけど……」

レ 「……私の未来を考えて、そのために動いてくれてるところは凄く嬉しいけど……」

 

蒼 「…………」

蛍 「…………」

 

 少し照れる保護者たち。ちょっとどころか、大いに罪悪感を感じて――

 

フェ「でもやっぱり許せない。いつもいつも突っ走って、怒って、勝手に死んで……私は一緒にいたいのに……」

レ 「けど私は蛍火といたいのに。それだけでも充分嬉しいのに……」

 

蒼・蛍「……ん?」(←メチャクチャな殺気を感じた

 

フェ「……いてほしいときにはいてくれなくて……」

レ 「……いつも蛍火のこと探してるのに……」

 

蒼・蛍「…………あ〜」(←冷や汗ダラダラ

 

フェ「この前だって遊園地に連れて行ってくれるって約束したのに、仕事が入ったからってまた今度って言うし……」

蒼 「いや、それはお前もわかったって言ってくれた――」

蛍 「馬鹿か、お前は。フェイトは引っ込み思案だろうが。そう言って我慢してただけだ。それくらい察しろ!」

 

レ 「いつも別の女の人を連れてるし、私と二人っきりなのに、別のこと考えてるし……」

蛍 「いや、それはですね。ただ単に女性がなぜか向こうから――」

蒼 「この女たらしめ。娘を放って女にかまけるとは……やはり貴様を斬るのは『義』に違いない!」

蛍 「何だと? お前こそ過去の話で女子を次から次にオトしていただろうが!」

蒼 「そもそも貴様が無自覚の天然なのがいかんのだ!」

蛍 「お前に言われたくないわ! おまけにシスコンのお前には!」

蒼 「貴様……さっきからシスコンシスコンとは無礼にも程があるわ! 貴様こそロリコンだろうが!」

蛍 「ロリコ……やはりお前はこの場で叩っ斬ったほうがいいらしいな!」

蒼 「煩悩をあの世で叩き直すがいい! 城崎流・我流戦闘術・『刺突』奥義・牙――!」

蛍 「灼熱の炎の中で魂すら残さず焼け死ぬがいい! 死伎・黒の焔の――!」

 

 

 

 

 

フェ「兄さーーーーーーーーーーーーん!!」 

レ 「蛍火ーーーーーーーーーーーーー!!

蒼・蛍「はいぃぃっっっっっっっっ!!」(←弱い……

 

 

 

 

 

フェ「また私を放って蛍火さんと仲良く遊んでるなんて!!

レ 「蒼牙なんかとは一緒にいるのに私を無視するなんてひどい!!

蒼・蛍「ちがーーーーーーーーーーーーう!!――――って、うおおおおおおおおおおお!?」

 

 

 

 

 

フェ「兄さんなんか……兄さんなんか〜〜〜〜〜〜〜〜!!

蒼 「ま、待て、フェイト! 俺が悪か――って、ぬおおおおおおおおおおお!?」

 

 魔法の嵐。なぜか禁伎クラスまで。蒼牙、もはや『神移』でないと逃げられず。

 

レ 「蛍火なんか……蛍火なんか〜〜〜〜〜〜〜〜!!

蛍 「レ、レン、落ち着いて下さい! ちゃんと謝――って、うおおおおおおおおおおお!?」

 

 剣技のオンパレード。なぜかその中に『斬界』や『牙突』まで。蛍火、もはや第5の仮面でないと避けきれず。

 蛍火、なぜか『神速』三段がけ!?

 

蒼 「フェイト、すまん!! 今度――いや、明日! 明日ちゃんと遊園地に連れてってやる!

   す、水族館でもいいぞ! 好きな物買ってやるから!!」

蛍 「レン、すみません!! 明日、レンが好きなオムライス作りますから!! 一日中一緒にいます!!

   一緒の布団でも寝てあげますから!! 」

 

 

 

 

 

レン「本当?」

 

 蛍火のその発言にレンは漸く観護を下ろした。

 というよりも投げ捨てた。

 本編同様、あまりにも活躍のない観護の出番の終わりだった。(←「何よ、それ!?」とは誰の声だろう?

 

フェイト「……本当?」

 

 嬉しそうな顔のフェイト、それまでの殺気が嘘のように消えている。

 その手からバルディッシュが零れ落ちる。

 その際にバルディッシュが泣いているような声を出したのは気のせいだろう。

 

蒼牙「ぬ……いきなり止まった」

蛍火「あぁ、本当に止まったな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

F 「あ、やべ……あの薬、普段構ってもらえないから拗ねてるっていう感情を肥大化させる薬だから、その不満が解消されると……」

ぺ 「マジですか!? ヤバイ、フェイトとレンが止まったらあの二人がこっちに!?」

F 「いや〜、フェイトが拗ねて怒ってるとこ、見たかったので……やばい状況だけど、結構満足してるんですよね〜」

ぺ 「あっ、それ分かります。レンも拗ねて怒っているなんて本編じゃ滅多にないですからね。私も少し満足してます」

 

蛍火「ほぉ、では、潔く死ね!!」

蒼牙「このクズどもがあ!」

F 「あああああああああああああああああああああああフェイト最高〜おおおおおああああああああああああああああ!!」

ぺ 「ぎにゃあぁあああああああああああああああレンには来ない幸あれぇえええええええええええええええ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フェ「兄さん、ほら、早く。遊びに行くなら服買いたいから。レンちゃん、またね〜」

レ 「蛍火、まずオムライス。動いたからおなか減った。それにその後、私も買い物…………フェイト、また遊ぼう」

蒼 「……以降はフェイトをあまり放って置くことがないようにしよう……お前もあまり怒らせるなよ。本気で俺たちの命が危ない」

蛍 「分かっている。それにレンに原作での未亜のように黒化などして欲しくないからな」

 

 手を繋いでデパートへ向かう蒼牙とフェイト。

 手を繋いでこの前開いた喫茶店へと向かう蛍火とレン。

 

 別方向に向かう二組。これから恐らく交わらないであろう道を行く二組。

 しかし、蒼牙と蛍火の傍らにいるフェイトとレンの表情は別の道に行くとは思えないほどに同じように幸せにそうに笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同刻・死体処理場

 

F 「グフッ……な、なんか……気になることを……言いましたね……ペルソナさん……レンには来ない幸って……ゴフ」

ぺ 「ガフッ…………ふふっ……………………教えませんよ……ガハッ」

F 「な、なんか……惨めな終わり方ですが……」

ペ 「ここらで……失礼させて頂きます……」

ウイ〜ン……グシャ

ぺ・F「ホガッ!?」

 

 

 

 

 

――了――









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